日々録
日記のようなものを書いてみようかな、と思いました。             
備忘録を兼ねて、日々思ったことを書き付けておこうか、という事です。             
一人言めいた内容もありますが、興味があれば、お読み下さい。

7月分「日々録」 8月分「日々録」 9月分「日々録」 10月分「日々録」


【11月30日】
明日から12月かと思うと、ちょっと感慨がある。9月以降、「日々録」に触れたことや触れてないことを含めていろんなことがあったな、という思いがあるからだ。もちろんまだ一月丸々残ってはいるのだが。
今日は、授業は4時間。国語Tは、期末試験に向けてスパートをかけている状態。古典Uは、和歌。八代集のうちの後撰和歌集の作品を見ている。生徒の反応は、あまり良くない。散文に比べて今ひとつもふたつもぴんとこないのだろうか。百人一首の歌を紹介してみたり、『伊勢物語』と絡めてみたり、現代のお父さんの悲哀を鑑賞に織り交ぜてみたりと、色々やってみるのだが、でも反応は今一つだなあ。とりあえず『拾遺和歌集』まではやっておこうと思う。
来週末から期末考査が始まるので、そろそろ試験問題も作り始めなければならない。読み残している感想文も読み終えなければならない。明日は、午後から出張。府立商業で「イントラネット用サーバーの構築について」ということで研修会。情報教育担当の先生の代理での出張となる。クラブ関係以外での出張は久しぶりだ。

【11月29日】
昨日は、球技大会。1時間半グランドで立ち番をしていて、終わったらぞくぞくと寒気を感じる。保健室で体温を測ると、熱がある。今朝は、どうということもなかったので、ちょっとショック。本当に体力が落ちている、と思う。そんなに不摂生はしていないつもりなので、基本的に体力や体調に問題があるのかもしれない。昼過ぎまでいて、巡回を終えてから早退する。なんとなく頭がふらふらする。帰宅後は、風邪薬を飲んでおとなしく寝る。夕方までうつらうつらする。日が落ちて、ちょっと回復する。熱も下がったので、一時的な発熱かとも思う。熱いうどんを食べ、薬を飲んでとにかく寝る。
今朝は、回復。十分寝たので気分も良い。ここ数日、寒い日が続いている。羽毛入りのハーフコートを着て出勤。車中では、先日から読んでいる『女流俳句集成』を読む。杉田久女の鋭さは、共感半分。高橋淡路女は、面白い。吉屋信子は、注がうるさく、通俗的な部分があって嫌だった。
授業は2時間。放課後は、生徒部研修会。制服について。本音の部分が出たりして、面白かった。話し合いの中で、現在の自分の状態なども納得できて良かった。研修終了後、クラブにちょっと顔を出し、久しぶりに走る。40分ほど。その後、7時頃まで仕事をして帰宅する。気分の良い一日だったな、と思う。

【11月26日】
日曜日。7時半くらいまで、ベッドの中でごろごろして、新聞を読んだり、テレビを見たりする。今日中に『雪華』の作品鑑賞の文章を書かなければならないのだが、選句がまだ終わっていない。とりあえず明日返さねばならないビデオを1本見てから、選句をすることとする。ビデオは、ジョディー・フォスター主演の「コンタクト」という映画。SF映画である。ファースト・コンタクト物の1作。しかし、宇宙人は出てこない(出てこないわけでは無いが・・・)。CGをたっぷり使ったいかにもSF映画、という内容でもない。人間ドラマとして十分楽しめる、そんな内容。演出に演劇的な手法が用いられているような気もした。結論的には、なかなか面白い映画だったということ。一見の価値はある。
昼前まで、ビデオを見て、その後、俳句の選にかかる。すでに、数日かけてほとんどの選を終わっているので、雑詠の残りの部分と、句会報告の中の作品についての選句を行う。結局、40句位選び出し、さらに15句くらいに絞り込み、鑑賞の常連さんはきっと他の人が鑑賞文を書くだろうから、その人達は除外して10名ほどの人の作品について鑑賞文を書くことにする。2時過ぎに昼食休憩を取って、4時過ぎくらいまで鑑賞文を書く。何とか書き終えて、気分転換を兼ねて40分ほど走る。昼が短くなっているのを実感する。走りながら、昨日のゴルフの疲れが残っているのを感じる。つくづく体力が落ちていると思う。いかんなあ。
走り終えて、入浴。疲れたけれど、気分は良い。今晩は、宇多喜代子・黒田杏子両氏の編集による『女流俳句集成』を読もうかと思う。杉田久女の影響だろう。

【11月22日】
『花衣〜』を読み続けている。行きの通勤の電車内で読み、夕方の病院の待合室で読み、さらに帰りの電車内でも読み継ぐ。久女の死は痛ましい。また、久女をそこまで追い込んだ直接の責任者である虚子の老獪さに(作者は、その点も含めて虚子は面白いと書いていたが)不快を感じた。巨大な「ホトトギス」王国に君臨した虚子の一挙手一投足の裏で、大小の久女的な悲劇が展開していたのかもしれない、とも思う。間もなく読み終わる。「面白い」と書いたが、それは一抹の苦みを後に残すもののように思われる。
昨夜は、12時過ぎまで『雪華』を読み、雑詠欄を除いて、鑑賞の対象となる句の予選を終わる。2〜30句にもなっただろうか。その中に、特に面白いと思われる句が数句あり、雑詠欄の句と合わせ、10句程度で書いて見たいと思っている。普通は4〜5句を選んでの鑑賞文のようだが、要点を簡潔に押さえた形で書いてみたいと思っている。実際、どうなるかは、わからないけれども。
明日は、龍谷大学の単位互換性講座の「俳句講座」の鴨川吟行会。ここ数年、岩城先生の縁で参加をさせてもらっている。10時に京阪の出町柳駅集合。辻田先生と大石悦子さんも講師として出席される。学生諸君の参加は、あまり多くはないらしいが、しかし、どんな作品を作るのか、とても楽しみである。

【11月21日】
『花衣』を読み続けている。面白い。久女に寄り添っていこうとする作者の姿勢に共感を感じる。現実に、久女のような女性が身近にいたら、ちょっと大変という気もするが、しかし、その生き様にどこか心引かれるものも感じているのだ。
今日は、ともかく忙しかった。授業が4時間ということもあるが、その間に選択登録に関する様々な仕事に追われる。結局、夕方までその仕事一本で、少々疲れる。
帰宅すると、『燕巣』と『雪華』の両方が届いていた。『雪華』については、今月号の作品鑑賞を書くことになっているので、数日は、それにかかることになると思う。全作品を対象にして、その中から数句をピックアップして原稿用紙3〜4枚の分量で書く。出来るだけ、今まで採り上げられていないような人の面白い作品を採り上げられたら、と思っている。
ここ数週間、月曜日にビデオを2本、期間1週間ということで借りてきて、見ている。娯楽物と割とシリアスなものと1本ずつ。今日は、「スタートレック」を見た。このシリーズは、TV版も含めてどの作品も質が高い。2時間ゆっくり楽しませてもらった。

【11月19日】
心のさらに奥深くに「魂の領域」とでもいう部分を想定しなければ、「ジャンヌ」の後半部分の「影の男」との対話など内心の葛藤相克状態の表現ということで済まされてしまうものなのだろう。でも、それなら何でいまさら、という思いがする。
「ブラザーサン・シスタームーン」というフランチェスコという聖人を主人公とする映画の中で、何の脈絡もなく巨大な岩山のシーンが1カ所挿入されていた。それを見た瞬間、ああ、あれは「神」を象徴するものなのだな、と日本人の僕でも直感的に理解できた。心の奥の奥の世界を映像で表現することは、難しいものだと思った。CGによるとても刺激的な映像は、瞬間的には一種の錯乱的興奮はもたらすかもしれないけれども。宗教映画はあっても、映画が宗教そのものであるなんてことはありえないだろうし。
まあ、そんなこともへらへら思ったりしながら、今日一日はどこにも外出せず。体調がもう少しなので、外は少し寒いがとても良い天気だったのだが、一日籠もることにした。
主に、本を読んで過ごす。田辺聖子の『花衣ぬぐやまつはる』という俳人杉田久女を主人公とした小説。しかし、実際はルポルタージュという性格の強い作品。「ホトトギス」の女流俳人として虚子に嘱望されながらも、やがて、虚子によって除名され、狂気のうちに亡くなったとされる人物について、その「久女伝説」とでもいうものの虚偽を捌き、久女の実像に迫ろうとする内容。読み始めて、まだ半ばという状態だが、面白い。ある意味では、伝説さえ生んでしまいそうな久女の、俳句に対するひたすらなひたむきな生き方に作者が迫っていこうとする点が面白い。結構大部な作なので、今日のようにまとまった読書時間が取れないので、読了までは数日かかるだろうけれど、ゆっくり読んでいきたい作品だ。

【11月18日】
微熱が残っているせいか、朝飲んだ薬のせいか、頭の芯がふらふらしている状態で、2時間連続の授業を行う。国語T。新しい単元に入る。随想。授業中は、気が張っているのだが、終わった瞬間に、へろへろ状態となる。その後、2時間、仕事はしていたのだが、なんとなくおぼつかない思いだ。選択登録の個別面談を2人済まして、帰宅。熱っぽいので体温を測ると、微熱が残っている。
しかし、ほぼ3日寝込んで、体が痛いくらいの状態だったので、部屋を温かくしてぼんやり過ごす。なんとなく気分がくさくさするので、近所の理髪店に散髪に行く。丸坊主にする。適当な冬帽子を買ってこなければ、と思う。
借りていたビデオを見る。リュック・ベッソンの『ジャンヌ』。2時間半くらいの映画。重い。前半は歴史劇、後半は心理劇。心理劇と書いたが、魂の劇ということになるのかもしれない。でも、なぜ今頃このような劇を・・・、とも思う。自己の心の奥底に潜む復讐心に気が付いた時、死を迎え入れる準備が出来、火刑に処せられる、という風に見たのだが、そんな見方でよいのか、という思いも残った。心の多重構造性とでもいうものを思わせられた。
少々、見疲れしてしまった。体力・気力ともに今一つ、という有り様である。

【11月17日】
体調不良の為、二日間寝込む。
三日目の今日、学校へ行くが、調子は良くない。保健室で体温を測ると、熱がある。午後は授業がないので、昼までで年休を取って帰宅する。
どうにも鬱陶しい。時々、心臓が痛むのが気になる。何なのだろう。
とにかく、帰宅後、寝る。夕方、熱が下がる。体は、だるい。

【11月13日】
昨日は、丹後行き。いつもは、京都駅と車中とでその日の出句作品を作ることが多いのだが、今日は、まるで駄目。ともかく眠い。車中で寝ることを頼みにして来たようなものだ。橋立1号はいつもより乗客が多い。やはり、6日に蟹が解禁になったことも影響しているのだろうか。席に着くと、早速寝る体勢を取る。あとは、うつらうつらしたり、ちょっと本を読んだり、ぼんやり外を眺めたりして過ごす。
峰山の文化会館は、今日は1階の会議室が句会場となる。参加者は8名。いつもより少ない。5句投句7句選の句会。選句を終えて、いつものように句の鑑賞をしながら、話題は様々な方面へ広がっていく。「いさなご句会」へ参加するたびに、色々なことを教えられて、それがまた楽しい。4時過ぎに句会は終わり、駅前のいつもの喫茶店へ場所を移して、5時過ぎまで雑談。5時24分発の丹後エクスプローラーで帰京。岩城先生は、ここ数日、体調は今一つということで、今日はビールも飲まず、車中では休んでおられた。僕は、亀岡高校で岩城先生の『冬焉』を使った大橋さんの授業記録を読ませてもらった。生徒諸君の鑑賞文は、なかなか興味深いものがあった。俳句の読み方、というものを改めて思った。
京都に到着後、岩城先生とその知り合いの女性と3人で夕食を取ることになり、駅前で待ち合わせた。その方は、深吉野賞の時、会場で偶然隣り合わせの席になった女性だった。3人で駅前のルネサンスビル3階の中華飯店に行く。軽くお酒を飲みながら食事を取る。その方は、丹波焼を復活させたいという願いを持っておられて、岩城先生も協力することになっているという。丹波焼きと言えば、篠山の立ち杭焼きが有名だけれども、実は、それこそ丹波地域にあちらこちらに丹波焼きと言われるものがあったということだ。その滅んでしまった丹波焼きを自分なりに復活させることを考えているという。近日中に、綾部周辺の古い窯跡を尋ねに行くとのこと。10年かかりの計画になるだろうと、その人も岩城先生も楽しそうに話し合っていた。
10時過ぎに帰宅。少々疲れた。すぐに寝る。

【11月11日】
土曜日、午後。久しぶりに鴨川河畔の散歩に出かける。京阪三条駅から歩き出し、鴨川左岸を少し早足で歩き始める。鴨川の水量は、すでに立冬を過ぎているというのに、結構多い。百合カモメが飛来しているというニュースが数日前の新聞に出ていたのだが、四条の方にでも集まっているのか、その姿は見えない。
歩き始めた頃は、雲が厚く覆っていたのに、やがて晴れ始め、時折、雲間からやさしい冬の日差しが射す。少し寒いせいか、人出はさほど多くはない。鴨川には橋が多いけれど、橋の下を抜ける時、ホームレスのダンボール住居の横を通り過ぎることになる。ダンボールハウスの幾つかは、潰れてしまっていて、すでにそこには人が住んでいないようだ。これから来る寒い冬を過ごすには、川の畔は一層寒さが厳しく、身にこたえることだろうと思う。
歩きながら、実に様々なスポーツを見た。鴨川河畔をジョギングする人を始め、フリーテニス・サッカー・アメラグ・フリスビー・ペタンク・野球・スケートボード・太極拳。さらには、楽器演奏もまた、河原でケーナを吹く人(曲目はもちろん「コンドルは飛んでいく」であった)、ブラスバンドの練習(何となく宮廷音楽風の曲。名前は知らない)、一人サックスを吹く人(ドレミファと音階練習をしていた)、どこかで和太鼓の音も聞こえる。さらには、横笛での「恵天楽(こんな字だっただろうか?)」の練習。通り縋りに聞いたり、立ち止まってゆっくり聴いたりと楽しませてもらった。
とうとう上賀茂大橋まで歩き、そこから出町柳まで引き返す。柳月堂で音楽を聴こうかとも思ったけれど、帰ってビデオが見たかったので、帰る。夕方からビデオを見る。「デッドマン・ウオーキング」真剣に見てしまう。明日は、「いさなご句会」で丹後行きである。

【11月9日】
ここしばらく国語表現は、伊藤園の俳句大賞へのインターネット投句に向けての準備作業が中心となっている。昨年度の入賞作を紹介し、鑑賞文を書かせたり、ついでに「ボーナス」得点をあげると言いつつ、作品を作らせてみたり、その作品を紹介しつつ、句褒めの鑑賞文を書かせ、さらに、リズムや季感に焦点を置いた添削作業をさせてみたりと、これがここ2時間の授業内容。
明日は、インタネット投句のため、作品6句を作るというのが中心の作業となる。投句ページのコピーは取ってあるので、下書きを兼ねて投句ページに必要事項の書き込み練習も行う予定。さて、どんな作品ができることか、楽しみだ。授業の中では、国表が一番やりがいを感じる。生徒にとっては、どうだろうか、とも思うけれども。
選択登録の調整作業は続く。担当者3人が分担して生徒との面談を行っている。少し、動きが起こりつつある。放課後は、1年の担任会へ。経過説明と新たな取り組み提案。思った以上に時間がかかった。
夜は、第九の関西合同の指揮者レッスンで大谷ホールへ。東本願寺の北側の中ホール。500名くらいの人が集まる。指揮者は大友氏。今回で2度目となる。なかなか格好いい人物である。大人数で歌うとさすがに迫力がまるで違う。大変気分良く歌うことができた。大友氏からは、音程とテンポについて特に注意在り。そろそろ知り合いの人達にチケットのお願いを始めなければ。

【11月8日】
5555アクセスをヒットしたと友人からメールが来た。お礼のメールを送る。毎日7〜8人くらいのアクセスがあるけれど、よくまあ5555アクセスまでいったものだ、と感慨?にふける。
今日も、選択調整作業。話が煮詰まりつつある生徒もいて、ちょっと複雑な心境ではある。選択変更を進める、というケースもあるわけで。その方が、本人の進級や卒業には有利だと思いつつも、微妙な気持ちにもなるものだ。
アメリカの大統領選挙は白熱化しているようだ。熱狂する両陣営の支持者たちの姿を映し出すTV画面を眺めつつ、少々鼻白むような気持ちになるのは、何故なのだろうか、と思う。

【11月7日】
選択登録の人数調整、なかなか上手く行かない。強引な変更は禍根を残すし、かといって、問題点を薄めて話すわけにもいかないし、少々困惑気味。さて、どうしたものだろうか。
昨日、数年ぶり(十数年ぶりかもしれない)、職員室で他の教師と本気で怒鳴り合いの言い争いをする。あまりの形式主義につい堪忍袋がブチッと音を立てて切れたのだった。もっとも、後であほらしくなった。
昨夕は、「月曜会」の句会。久しぶりで辻田先生に複数句取っていただき、句を褒めてもいただいた。自分が気に入っていた句もその中に含まれていたので、とても満足感を感じた。厭なこともあれば、ちゃんとこんな風にご褒美も準備されているのか、と改めて辻田先生に感謝する。
今朝は、寝不足状態。変な風に寝付きが悪くて、睡眠時間は4時間ほどだった。

【11月5日】
3日は、水原秋桜子の句碑開に参加するため、東吉野村へ行く。車中、向いの席に若い娘さんが二人坐り、そのうちの一人が鞄からかなり大判の歳時記を取り出し、隣の人と何か話している。こんなに若い人が俳句をするのか、しかも随分熱心な様子だ、とみるとも無く眺めたりしていた。その二人づれは、その後、八木から乗り換え榛原まで同じ電車だった。この人達も東吉野村へ行くのだな、とわかったが、その中の一人の顔がどこかで見たことがあるな、という印象が残っていた。やがて、深吉野賞の会場で、その人が今年度の「俳句研究賞」を受賞した山根真矢さんだった、と思いだした。以前、龍谷大学の俳句講座の学生句会で、一度席を同じくしたことがあったのだ。あの句会の時も、素敵な作品を発表していて、上手い人だなあと感心したことも思い出したりした。
村の準備したバスに乗車し、会場のたかすみの里へ向かう。バスが着くと、すでに多くの人が会場に集まっていた。久しぶりに「参」のメンバーの方達とも出会う。式開会まで少し時間があったので、隣接した天好園の食堂でコーヒーを飲む。そこに月曜会のメンバーの方達も来られる。前日泊で、宿舎から出て来られた岩城先生にも出会えた。『燕巣』の主宰で、今回の秋桜子句碑の「冬菊のまとふはおのがひかりのみ」の元になる直筆の掛け軸を村に寄贈された羽田岳水先生とも少しお話をした。その後、天好園園内の句碑を見に行く。『運河』の青々・暮石・和生三氏の句碑が並び立つ場所で、しばらく時を過ごす。自然の中で句碑というものが、自ずと風格を帯びてくることに感心した。10時から句碑開。その時を待つかのように、あいにく曇天の空から雨が降り始めた。テントの中に入った人とその周りで傘を開いて立つ人と、総勢250名ほどの参加者の見つめる前で、秋桜子のご子息で現『馬酔木』主宰の水原春郎氏を初めとする5人の人の手にする五彩のテープが引かれ、落ち着いたたたずまいの秋桜子句碑が現れた。そして、句碑開きが始まった。
40分ほどで句碑開は終わり、その後参加者はそのままバスで「深吉野賞」全国俳句大会の会場である文化会館へと向かう。大会では、当日句の投句があり、とりあえず2句を投句しておき、開会までの時間を潰すつもりで近所を散歩する。丹生川沿いの道をゆっくり歩いて行く。実は、前夜宴会から帰宅して後、酔っていたせいか、ベットの脚の部分で骨が折れたんじゃないかと思えるくらい酷く左足の薬指を打ち付け、それが時折ズキリと痛むので、ゆっくりとしか歩けなかったのだ。しばらくのつもりが、結局、1時間半も歩いてしまった。時折、小雨が降る中、少し紅葉した木々とその背後の緑が生々とした杉木立の美しさに、大変良い気分で贅沢な散歩を楽しんだ。
今年の全国大会では、あらたに子供達の投句部門があり、小学生・中学生たちの作品の発表と表彰がまず行われ、その後、『深吉野賞』の発表があり、「運河」の水野さんが佳作を受賞された。昨年の矢田部さんに続き、「運河」の会員の実力が証明された結果となった。当日句の発表では、投句した1句が宇多喜代子さんにとって頂いた。作品は、「みのる句」をご覧下さい。充実した一日を送ることが出来た日だった。

【11月1日】
1年生の授業、気合いでやりこなす。『徒然草』第92段。ちょっとお説教めいていて、今一かもしれないが。古典Uは、『史記』より「完璧」。これは、結構面白い話のような気がしているのだが、担当者が一人面白がっているだけかもしれない。空き時間は、1年生の選択登録の第2段階の準備作業。個別面接の準備。判断基準を一度白紙に戻す。あらたな要素もくわえて、資料の作り直し。これが元になるので、慎重にならざるを得ない。 
クラブ関係のことなどで、少し揉め、それが尾を引いて、担任会も長引かせてしまう。夕方、呼び出し状を作り、さらに、土曜日の授業準備をする。今日は、国語科の宴会なのだが、間に合いそうもない。
宴会は疲れる。飲んでの放言を聞くことに疲れを感じる。早めに帰る。明日は、東吉野村へ。朝早く出なければならない、と思う。水原秋桜子の句碑開きに参加しようと思う。