日記のようなものを書いてみようかな、と思いまし
た。 備忘録を兼ねて、日々思ったことを書き付けておこうか、とい う事です。 独り言めいた内容もありますが、興味があれば、お読み下さ い。 |
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【18年4月28日】
年表や石田修大『わが父波郷』などを横に置きながら、波郷の書簡を読み進める。さほど筆まめとも思えない波郷であるが、神経質でぶっきらぼうで謹厳な父親像とはまたひと味違う波郷の姿が書簡の中から浮かび出てくるようで、それはそれで興味深い部分がある。たとえば、妻石田あきこに対する読む側が少々気恥ずかしく感じるほどの時折の「甘甘」の内容。読みながら、波郷の妻に対する「甘え」の感覚を感じて、波郷氏もこのようなものがいずれ公開されるなどとは思ってもいなかったろうな、などとつい思ってしまう。
それにしても、東京滞在中に数カ所波郷関係の土地を訪問したけれど、現地踏査の重要性というものを今回改めて感じた。そのことによって、知見や認識が一気に高まるということではないだが、文章を読みつつ、想像や認識に実地見聞の反映としての「肉付け」の厚味のようなものがそれに重ねられるような思いが強い。それは客観的事実の裏付け的な意味合いというわけでもなくて、こちらの側の自由度の嵩ましのような感覚である。事実に縛られるというわけではなく、逆に事実は事実として、こちらの側の発想や想像の余地の拡大のような、妙な感覚ではある。
事実を確認することで、発想をさらに飛ばす余地を生むとでもいうようなものなのだろうか。いずれにしても、東京に行って現地を尋ねたことは良かったと思う。
月末は、所属結社の投句締切がふたつ続くので、読書を中断して一日そちらの方に時間をかけたりする。すでに一つの方は投函し終わり、昨日はもう一つ地元の方のグループの投句作品を考える。作るというより、考えるというニュアンスが強い分、いろいろ問題もあることだろうなとは思われるのだが、それは仕方ないことと考えて、ともかく集中して10句作る。
作り終えてデータベースに入力しておいて、近所のポストに投函。外にでると、日差しが強くて、目に眩しい。長い外出については、「歩き」の際も含めてサングラスをかけるようにしているが、近所とはいえサングラスをしてくればと思う。目が弱っているのかもしれない。
韓国と北朝鮮の首脳会談。この先がどうなるのかは、全く見通せないけれど、アメリカの対応次第で無茶なことになり終わるかもしれない。それは、とても不幸なことではあるが。
そんな中で、日本はほぼ完全にこの流れの外に置かれてしまった。「蚊帳の外」という状態。外交の安倍の実態が実はこの程度のものだ、ということが露呈した一日であったかもしれない。
北朝鮮の脅威や拉致問題を、政治カードとしてのみ利用し続けた結果がこのていたらくだと思わざるを得ない。自国の拉致問題を、韓国や米国頼みにする他はない程の外交力の欠如というものがずいぶんと情けない。本来、外交交渉事項としてきちんと位置づけ対応すべき問題を、自国の(あるいは自らの)内政のみに利用しようとしたそのツケが、こんな形でまわってきたということなのだろう。
酷な言い方かも知れないけれど、韓国にとっても北朝鮮にとっても、さらには米国にとっても、安倍総理が支持率回復の起死回生の一助と考えているだろう拉致問題の解決という重い課題は、今回の平和交渉においては一端除外して考える方が、全体の事がスムースに運ぶという性格の問題なのかもしれない。その意味でも、今回日本が「蚊帳の外」に置かれる状態となったのは、状況的な必然性があるということなのだろう、と素人目にも思われることだ。
ましてや、(押したり引いたりという外交的な柔軟性を一切排除して……米国は蔭でそれをやってきたようだが)圧力一辺倒で押してきた日本に対して、北朝鮮は一切無視という姿勢を現在とっているようだし、北朝鮮が改めて日本に向き直った時には、どのような要請や条件がそこで提示されることになるのか、ずいぶん気懸かりな点はあることだろう。日本政府が、それらを呑みこんででもたとえば「拉致問題」の解決に一歩足を踏み出そうとするのかどうかということも、またまるで分からないことだ。
今まで「拉致問題」について、口先以上の事はなにもしてこなかったツケが、問題解決のさらなる先延ばしにつながらないことを祈るばかりだ。
「外交の安倍」はまた、中東訪問に出かけるらしい。現地の王族に金をばらまくだけのことで終わらないことを願う。本来ならごたついた内政をもっときちんと「丁寧」に「誠実」にやるのが先のように思うけれど……。
【18年4月26日】
野党の審議拒否が取り沙汰されている。確かに審議を拒否することは本来の議員の職責という点からは好ましくないことだろう。しかし、今回はこの状況を利用して、与党が意図的に問題のすり替えを行っているだろう事は明らかだろう。野党自体は4項目すべてに解答を求めている訳ではなく、妥協の余地を明言しているにも関わらす、自民党はすべてを拒否しており、野党自身が自民の対応を丸飲みしなければ審議へと進めないという到底飲めない状況を意図的に作り出している。様々の問題を、野党の審議拒否へとすり替えて、野党非難の論調を形成しようとする姑息なやり方を現在の与党は取っているということだ。
審議を進めたいのならば、野党の要求に一定の解答をもたらすか、あるいは各問題毎に特別委員会を設置して、国会審議と同時並行的に与野党参加して協議を進めれば良いだけの話だろう。あえてそれをしないところに、転んでもただでは起きないという与党の老獪さ、姑息さがある。
自民党も、野党時代には相当悪辣な審議拒否を繰り返してきた過去があったようだ。そんなことをまるで反故にして、一方的に現在の野党の姿勢を非難し、マスコミやネトウヨ、ネット運動員などを利用して、野党包囲網を形成しようとする、それ自体が巨大与党の奢りの一端ともいえるように思われる。
テレビのコメンテーターも某氏などを筆頭に、野党非難の論調を意図的に形成しようとしているようだけれど、その目線の低さが痛々しい。
久しぶりに図書館へ行く。本を数冊借りてきて、早速本日から読み始めることとする。古典・漢文・波郷関係、その上に自由な読書ができることがありがたい。
波郷関係については、中断していた文章も書き出さなければならない。ちょっと次の話題に詰まっているのだけれど、なんとかしなければと思う。
所属結社への投句も、今回は東京で作った作品を中心にまとめる。鴎外、太宰、波郷、そして先日亡くなられた金子兜太氏がらみの作品でまとめることとする。
それにしても、東京もなかなか面白い場所と思う。特に今回は、巨大都市とそこに残された(武蔵野の)自然との関係が強く印象に残った。石神井公園で、小蛇を丸飲みにする川鵜の生態を目撃したりするなどというのは、ずいぶんの見物だったと思う。ただ、生活の場所としては個人的にはちょっと膚に合わないとも思うけれども。とはいえ、機会があれば、また出かけて行きたいと思う。
今日は、珍しい風景を目撃することができた。太陽の周りの虹の暈はたまに見ることができるけれど、本日はさらに太陽から遠く離れた地点に彩雲を眺めることが出来た。それもかなりくっきりとしかも長時間にわたって。あまりに見事な暈と彩雲だったけれど、私の持っている携帯では画素数が少なくて、十分に彩雲を撮すことはできなかった。それが残念。肉眼でははきり確認出来たけれど、カメラの方では薄ぼんやりとしか撮影できなかった。こちらにアップしたかったけれど、それはちょっと無理だった。残念。
「歩き」に出かけた途中でのことだったので、携帯はあきらめて、自宅に引き返して持ち出したカメラの方では撮影できたので、そちらをいつか掲載できれば、とも思う。
【18年4月25日】
午前中は、読書。久しぶりに『夜の寝覚』と『韓非子』をそれぞれ1時間くらい読む。3週間のブランクは、あまり感じず、どちらも面白く読むことができた。
特に、『韓非子』の方は、最初の頃に比べてずいぶん読みやすくなっている。文体に慣れてきていた……のだろうか。それにしても、官僚に対する強い不信感というものが、その背景も併せて、繰り返し語られるところが、ふと現在の日本の状況なども思い合わされて、大変興味深かった。
昼前には、母の運転手。車を動かすのも3週間ぶりのことであった。バッテリーが上がっていないか心配だったけれど、特に問題もなく動いた。
午後は、実家の犬の散歩をしたり、振り込みのために郵便局に出かけたり、旅行の荷物の整理をしたり、期間中の作品をデータベースに打ち込んだりと、細々したことを行って、夕方には近所をぐるりと歩いて来る。天気が終日今一つで、歩いている間も、大山の姿が眺められず、少々物足りなくもあった。
畑地のあちらこちらで雲雀が鳴いていた。ツツジも咲き始めていて、季節の移りゆきを感じることが出来た。
自宅の庭のミヤマキリシマやアメリカハナミズキも本格的な花期を迎えつつあって、これからしばらくの間は、庭の様子も一年で一番心ひかれる時を迎えようとしている。
民進党と希望の党とが合体して「国民民主党」とかいう政党を新たに立ち上げるらしい。離合集散のごたごたの果てがこれか、と思う。党名ひとつとっても、到底何の期待も持てそうにないものであると思う。若手メンバーが「ゼロの会」とかいう名前を提案したらしいけれど、それは否決。しかし、色々な意味で、『国民民主党(略して国民党とか、台湾かどこかの政党の名前みたいだが……)』などと比べると、個人的には『ゼロの会』の方がよっぽど魅力的に思われるのだが……。そのくらいの、大胆な発想の転換と展開をしないと、とても駄目なのだろうなとも思う。
意識調査をみると、自民党の指示は依然として高いらしい。安倍内閣の支持率がじり貧状態の中で、やはり目を引くことだ。詰まるところ、安倍政権には信が置けないけれど、自民党に対しては期待をするところが大ということらしい。自民党ではあるが、安倍政権ではないということなのだろう。そこのところをごっちゃにして(あるいは誤魔化して)自民党の高支持=安倍内閣の支持と同列に扱うと、いずれ自民党支持者も支持政党無しの方に横移動する羽目になるのかもしれない。調査結果上、50パーセント強の不信と30パーセント前後の信頼しか持たない内閣がこの先どこまでやってゆけるのだろうか、と思われる。
奇跡のV字回復ということも可能性の問題として無くはないだろうけれども……。
それにしても、TOKIOのメンバーの山口達也が、書類送検されたとのこと。びっくりする。
【18年4月1日】
4月1日。新年度が始まる(実質は明日からだが)。
明日から、しばらく不在となる。東京の方に出かけてくる。
幾つかの用事を済ませ、その間に現在勉強中の石田波郷の関係する場所なども探訪してこようと思っていたのだが、思わぬ展開で残念ながらそれは難しくなりそうだ。
ネット環境が整っていない場所に滞在するので、しばらくは書き込みも中断状態となる。
いろいろ動き回りながらも、「芭蕉七部集」を読了することをこの間の目標としておこうと思う。
波郷と『猿蓑』などが関係などが自分なりに得心できれば、などと考えている。連載予定の文章は、4回分が出来上がって、現在やや小康状態気味。
次の展開に繋がれば、と思う。