日々録
日記のようなものを書いてみようかな、と思いました。
備忘録を兼ねて、日々思ったことを書き付けておこうか、という事です。
一人言めいた内容もありますが、興味があれば、お読み下さい。
7月分「日々録」
8月分「日々録」
9月分「日々録」
10月分「日々録」
【11月29日】
ダブルブッキングならぬ二重投句をしてしまった。今月号の角川『俳句』の投稿欄。二人の選者に佳作として選んで頂いた句が、結社誌に投句したものと同じだったのだ。もっとも気が付いたのは2月足らず前で、句作をデータベース化するための作業の中で、手帳と句会ノートとの両方にある句の投句先の記録が別々であることに偶然気がついたのだ。その時点で、角川と結社の両方に手紙を書いて、投句の取り消しをお願いしておいたのだが、時すでに遅く、結社誌に掲載され、今また『俳句』の投句欄に載ることになってしまった。全く不注意の極み、と反省するしかない。その後、句はすべてデータベースの方に入れ、そこから投句をする句を選び記録する形にしたので、こんな不手際はもうないと思うのだが。しかし、今までにも気が付かないで同じような事をしていたかもしれない、と思うと怖い。今月号の『俳句』に、11月号の取り消し記事が掲載されていたので、あるいは来月号に載るのかもしれない。
「あたたかき十一月もすみにけり」という草田男の句もあるが、間もなく十一月も終わる。ここ数日寒かったけれど、今日はさほどでもない代わりに、午後から雨が降り出した。今も強くはないけれど、静かに雨が降り続いている。
国語表現は、今日は「評価してみよう」という作業。前回書いてもらった創作「この世に存在しないものを、出来るだけ具体的に表現する」について、自分なりの観点と評価基準を明記して全作評価をする、というもの。575句で選をした経験を、さらに明確に意識して行って貰おうというもの。50分の授業時間なので時間が足りないのではないかと思っていたのだが、ほとんどの生徒が時間内に作業完了。なかなか個性的な観点での評価がなされていて面白い。明日は、インターネットを使って「おーいお茶俳句大賞」に投句するという作業を行う予定。
【11月24日】
11月23日。現代俳句講座の鴨川吟行会。参加者は13名プラス吟行のみ参加で岩城先生のカルチャーの生徒さん4名。3連休の初日で、集合場所の出町柳はとんでもないほどの人手。貴船や鞍馬の紅葉を愛でに行く人たちであろうか。天気は、絵に描いたような小春日和。鴨川の三角州(学生達が安上がりのコンパをするときに会場になる場所。鴨川と高野川の合流地点だ)で皆停滞状態となる。枯れた芝の上に腰を下ろしたり、散策道をぶらぶらしたりと、小一時間そこで句作を行う。その後、会場である教育文化センターに向かって移動。鴨川には、白鷺、五位鷺、鴨、そして今日のお目当てのユリカモメの群れなどが眺められる。2時間の吟行の後、昼食を取り、1時から句会が始まる。
各自5句投句5句選で、先生方は特選3句を含め、13句選となる。参加者は、辻田・大石・岩城の各先生、岡村・坂・高木・宮川・足立・石井・安部・杉浦・小松さん、そして、鈴木。『幡』の編集長の小松さんが披講者となって、各自の選が紹介される。その後、高得点句から順に、選をした人の講評が行われる。具体的に作品を紹介出来ないのが残念。和気藹々な中にも、緊張感のある3時間の句会となる。その後、会場を三条に移して「アサヒースーパードライ」での2次会。たっぷり料理を注文して、飲めや喋れやの楽しい宴会となる。さらに、場所を移動して祇園の「米」さんで、三次会。茨木和生さんの自宅に電話をかけて元受講生たちがお喋りをしたり、角川「俳句」の編集長だった秋山氏が来店されてちょっと緊張したりと、中身の濃い時間を過ごす。酒量も結構上がる。
翌日は、二日酔い。最近、このパターンが多い。少し、酒が弱くなっているのだろうか。一日、ぼんやりと過ごす。外にでる気にならないので、HPを一部更新する。日曜日は、走り、本を読みの一日だった。かくて、三連休は終わり。
【11月22日】
国語表現。575句の取り組みは、一応終了。今回は、創作で「この世に存在しないものを、出来るだけ具体的に表現する」というもの。想像力と表現力が勝負の課題。昨年は、「雨降り街から帰れない」という傑作(恐らく、国語表現の授業を始めて一番良い作品ではないか、と個人的には思っている)を生んだ課題。今回は、どのような作品が生まれるのか、楽しみである。
昨日は水曜日だったのだが、ミューズの「第九」レッスンがあった。金曜日が祭日になる関係である。参加者は、いつもより少ない。練習には熱が入ったが、まだまだという印象が強い。本番が12月11日なので、もう1月も残っていない。はたして、どうなるか。楽しみのような怖いようなそんな心境である。今回も十数名の方に聞きにきて頂けることになった。さらに今回は、終了後、「あじさい」で宴会、ということにもなった。楽しみである。しかし、まず聞くに堪える「第九」を歌わねば、と思う。
明日は、単位互換制度関連の俳句講座の鴨川吟行会。10時に出町柳に集合して、2時間ほどの鴨川周辺の吟行。参加者は何名くらいになるのかはわからないが、大学生達の句作を鑑賞できるのがありがたい。例年、面白い句が作られており、今回も楽しみである。お邪魔虫的参加なので、少々心苦しいが、良い句が出来れば、と思う。
【11月19日】
獅子座流星群を見る。夜中の3時半に目を覚まし、寝たのは4時半だった。2時に目覚ましをセットし、9時過ぎに寝て、目を覚ましたのが12時過ぎ。ベランダに出て、空を見ると全面に雲がしっかりかかっている。地上の明かりを映して、灰白色に輝いている。一向に雲が切れる気配がないので、ネットで天気を確認して、その後、仕方がないので流星群のライブページを検索、アクセスするが、全く駄目。
諦めて寝るが、2時過ぎに目が覚めたのでともかくベランダに出てみる。全天曇っている。寝る。3時過ぎにまた目が覚める。とりあえず確かめておこうとベランダに出ると、雲が切れて星空が見えている。しかも、見ているはなから星が流れて行く。ダウンジャケットを着込み、椅子を運び出して、腰を下ろしながら眺める。時間的に最も多く星が飛ぶと言われる時間帯はすぎているけれど、見ていると次々に星が流れていく。とても美しくて、ちょっと寂しい情景だ。全く無音であることが、その情感を深める。時折、大きく輝きながら星が燃え尽きる。漆黒の闇に金色の条痕が一瞬残る。いつのまにか、1時間が過ぎていて、やむなく眠る。
3年前は、寒さに震えながら(今日よりもうんと寒かった)、毛布にくるまって眺めた獅子座流星群だったが、今日はそうでもないなと思いつつ、布団に入ったら、体が芯から冷えきっていることに気が付いた。
【11月18日】
『俳句研究』今月号の「実力俳人大アンケート」を読む。自選1句、ベスト3句、一年の総括など興味深く読んだ。ベスト3句では、茨木和生さんの「正月の地べたを使う遊びかな」や「お火焚きの炎掴んで身に塗れり」が良いな、と改めて思う。一年の総括は、各人各様であった。ただ、その欄を、結社誌の報告や個人的な感慨で埋めている人には、あまり共感を感じなかった。岩城先生の一年の総括については、結社誌『参』のことが取り上げてあった。第二次『参』が刊行されてから、まもなく10年がたつのか、と思う。早いものだ。
今日は、土曜日。2時間連続の授業を終えて、ほっと一息。午後から、近隣の学校が集まっての「ふれあいコンサート」。一応、ブラスバンドの顧問団の一人なので、会場設営のお手伝い。その後は、来週の2年生就職希望者ガイダンスのレジメ作りに取りかかる。就職の厳しさばかりを感じている。内容も、かなり厳しいものとなってしまう。明日も、バドミントン部の練習で出勤となっているので、総括の部分は明日の仕事にまわし、走る。夕景が美しい。東北方面は時雨が降っているのか、淡い夕虹がかかっている。1時間ほど、ゆるゆる走る。
月曜日未明に獅子座流星群が見られるらしい。3年前、ベランダで毛布にくるまりながら東の空を眺めていたのを思い出す。とても寒かった記憶がある。あの時も、出現のピークは夜中で、一度寝てから目覚ましで起き出して眺めたと思う。さて、今回は本当に流星雨が眺められるのだろうか。とても楽しみである。
【11月14日】
高橋竹童の津軽三味線を聞いてきた。今、帰ってきたばかり。生で聞いたのは今回が、初めて。会場の音響が良くて、マイクを通さないで文字通りの生演奏。大変大変良かった。出来れば、風の音をかすかに聞きながら、車座で酒を飲みつつ聴けたらさらに良かったかもしれない。椅子に腰掛けてかしこまって聞く、というものとは違うな、と思う。
さらに、尺八、三線、胡弓の演奏も披露される。会話も上手い。川柳を使って、会場を湧かせる。9歳で三味線を弾き初めて今年で21年目、とのこと。プロだなあ、と思う。
【11月12日】
昨日は、「いさなご句会」で丹後へ。11月1日より蟹が解禁になったせいか、橋立1号はほぼ満員状態のようであった。丹後にとってめでたいことだと思う。「深吉野賞」当日投句以来、句作を行っていないので、いつもの通り丹後に着くまでが勝負となった。それにしても、亀岡盆地の放射霧は見事なものだった。その霧の先端が、保津峡にまで流れ込んで来ていたのも面白い景色であった。しかし、この時は句にはならなかった。残念。
句会は、いつものメンバーのうち3人が都合で欠席、ということで8人で行われる。5句投句して、岩城先生選には4句入る。今回は、力を抜いたさりげないような句が我ながら多かったと思う。吉野で見た、雨の中の七五三を詠った句は、特に褒めていただいた。メンバーの方の一人が、体調があまり良くないように見受けられたのが心配だった。帰りは、いつものようにビールを片手に四方山話。『キャトル』の杉浦圭祐さんが、現代俳句協会賞の新人賞を受賞されたことを知った。頑張っておられるな、と思う。今月の23日に大学の単位互換制度による俳句講座の鴨川吟行会が行われるが、その時に来られたらな、と思う。
帰京後、「あじさい」へ。「第九」の招待チケットを届けにいくついでに、少し飲もうということになったのだ。1時間ほど飲んで食べてということで、ご馳走していただく。その後、帰宅。帰りのタクシーの運転手さんが愉快なひとで、接客についての裏話のような話を聞いて笑ったり、感心したりする。お話してもらた分、余分にサービスしてもらったような気になる。
【11月9日】
夕方、大阪まで。第九の関西合同レッスン参加のため。出席回数が少ないので、めったに休むわけにはいかないので。新快速を使えば、京都駅から30分足らずで大阪まで行ける。遠くて近い、という感じ。練習会場は、以前『燕巣』の本句会に参加したときの会場のごく近くという事を確認済みなので、大体の見当を付けて歩いていく。ビル屋上の巨大な観覧車が頭上に見える。大阪だなあ、と何となく嬉しくなってくる。
指揮者は、藤岡氏。以前に一度、指揮をしていただいたことがある。メリハリのある演奏であった、という印象がある。室内ということもあろうが、Tシャツ一枚の姿。結構鍛えられた体、ということがそのシルエットからも伺える。指揮者、というよりは、快活なスポーツ青年という雰囲気である。レッスンは1時間半、だいたいの所をさらっていく。体育館が会場なので、声が響いてテンポが微妙にずれ、少々歌いづらかった。
帰りは、立ち食いみたいな所で、久しぶりにカツカレーを食べる。大阪という街は、元気を与えてくれる、と思う。柳美里のエッセイを読む。この人は、何となく「肌合い」が合わないような気がしていたのだが、昨夜、酔った勢いで文庫を買い、読んでみたのだ。割と面白かった。今日も引き続き読み、半分くらい読んで、もう良いかな、と思い中断する。大阪の行き帰りは、『飯島晴子読本』を読む。今のところは、不思議な作品という感想。
【11月7日】
『丹後の魚ウオッチング』読了。見開き2ページで1種類、およそ100種類の魚介類を読みやすいエッセーで紹介している。子供の頃、海で遊んだ事などを思い出して、とても懐かしかった。面白い1冊だった。
今日は、立冬。本当に寒い一日だった。数日前に故郷の山の大山に初冠雪があった、と新聞で報道されてあったが、今日は六甲山でも初雪が観測されたらしい。あるいは、比良山あたりでも雪が降ったのではあるまいか、と思う。出勤の時は、あきらかに時雨が降っていたし。
国表は、俳句に入る。「おーい、お茶、俳句大賞」の準備作業。とりあえず2句作ってみるという作業が、前回の課題。今回は、作品の選句と披講を授業中に行う予定。口頭による発表が上手くいくかどうか、が少々気懸かり。俳句は富安風生の句集『草の花』を読み始める。1句1句が心地よい。高野素十句集『初鴉』が、思ったほどではなかったので、その反動もあるのかも、しれない?
【11月4日】
本当に久しぶりに二日酔いになった。辛い訳ではない。ただ、ぼやーとした状態が、解消されない。二日酔いの質が良かったのは、焼酎酔いのせいだろうか。今日は、句会の予定があったのだが、頭ふらふら状態で欠席する。昼過ぎまで寝ていた。
午後になって起き出し、チキンカレーを作って食べ、コーヒーを飲んで、どうやら半分くらい落ち着く。まだ、頭はまともには働いていないみたいだ。
外は酔い、いや良い天気だ。文字変換まで、まだ酔っぱらっているのだろうか。「深吉野賞」は、「運河城陽句会」で幹事役としてお世話になっている浅井陽子さんだった。佳作作品2編も、「運河」の会員の作で、当日はあたかも「運河」デーのようであった。
【11月3日】
朝、5時半に起床。「深吉野賞」に参加するため。現在、夜中の11時半。帰宅したばかりだ。本当に、色々合った一日。ちょっと疲れている。しかし、充実感もある。
良い一日だった。こんな日がなければ、やっていられない、という思いが強い。
上田五千石氏の娘さんで、「ランブル」の主宰の上田日差子氏と帰りの電車でで同席する。話が聞けたのは、僥倖だと思う。ちょっと混乱しているが、良い一日だった。
【11月2日】
11月になった。明日は「深吉野賞」の日で、発表を見に東吉野村まで行く。さて、今年度の「深吉野賞」は誰が受賞するのだろうか。「参」の会員の方が、茨木氏の選者特別賞を取られたらしいとは聞いたけれど。榛原を9時にバスが出るらしいので、それに間に合うように行かなければならないので、5時起き、ということになりそうだ。雨にならなければよいが。吉野の山々に紅葉は進んでいることだろうか。
通勤途上の読書は、俳句関係は一休みして、府立海洋センター編の『丹後の魚ウオッチング』というちょっと駄洒落めいたタイトルの本を読んでいる。内容は、丹後近海に棲む魚貝類などを紹介したエッセイ集。読みやすくて、なかなか面白い。茨木氏の「のめといふ魚のぬめりも春めける」という句の「のめ」という魚も写真入りで紹介されている。文字通り「のめ」という感じ。正式には「のろげんげ」というそうだ。自然科学系の読み物というのは、面白い。人文科学系統の本よりは、実は自分の肌に合っているな、と思う。
今日は、うっかりその本を忘れてしまったので、行きはボーとして車中で過ごす。帰りは、本を一冊図書館で借りてきて車中の本とする。水上勉の短編集『京のにわか雨』という本。夕方からミューズのレッスンがあるので、京都駅に着くまで読んでいた。実は、水上氏の本はほとんど読んだことがなかったのだ。面白いか、どうか、まだ分からない。