日記のようなものを書いてみようかな、と思いまし
た。 備忘録を兼ねて、日々思ったことを書き付けておこうか、とい う事です。 一人言めいた内容もありますが、興味があれば、お読み下さ い。 |
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【10年3月31日】
今日は、旧暦の2月16日。パソコンの画面の月齢ガジェットは、月齢「15.2」。みごと満月を示している。「願はくは花の下にて春死なんそのきさらぎの望月のころ」の西行の詠う、「そのきさらぎの望月」の頃である。さすがに、京都に雪はないが、帰省の際、郷里の山は、まだ五合目くらいまでは、雪が残っていた。麓のほうでは、桜がちらほら咲きで、今夜はまさに「雪月花」の世界が展開していることであろうか、と思う。念の為にライブカメラで確かめると、この時間にもかかわらず、郷里の霊峰の中腹にあるスキー場は、まだ白っぽくゲレンデが見えている。シーズン中なら夜間照明が斜面を明るく照らし出しているのだが、もちろん今の時期にそんな灯りはないので、おそらく満月に照らされて雪が淡く光を返しているのではないかと思う。京都はあいにく全天雲が覆って、望月そのものは望めないのだが、月があるだろう近辺の雲が黄色く輝いて、月の所在を示している。
今日は、夕方までかかって、一気に半年分の漢字小テスト3クラス分を作成。昼は、外に食べに出る。コートを羽織っていくが、外気はほんのりと温かい。昨日までのきつい寒気は、さすがに弛んでいる。近辺の桜の木は、四分から五分咲きくらいか。あたたかい日が続けば、一気に満開になることだろう。
定時退勤。夕食の買い物を済ませて帰る。甥が、味噌汁だけ作って待っている。夕食。その味噌汁に入っている出汁ジャコが、どうもジャコらしくない形をしている。聞いてみると、冷蔵庫に入っていたウルメイワシの干したのを使ったという。割と普通の味噌汁の味。ただし、出汁ジャコの代用の干し鰯は、食べてみるとやはり干し鰯の味がしたものだ。
今日で、三月も終わる。
【10年3月30日】
偶然と言えば偶然なのだろうけれど、ちょっと不穏な感じもあること。
帰省。行きの電車の、新幹線乗り継ぎ駅からの乗車が、線路内への人の立ち入りで大きく遅れた。帰りの電車、まず線路内立ち入りで延着したうえ、帰途、線路上の自転車放置により一駅徐行運転となり、さらに大幅に遅れて新幹線乗り継ぎ駅へ到着。当然ながら、予定の新幹線には乗り継げなかった。同じ路線で、短期間に同じ原因で延着の憂き目に遭うというのは、単なる偶然とは言い難いような気がする。山中を走るこの路線で、鉄道マニアの軽率な行動や、あるいは悪質ないたずらや、意図的な列車運行妨害行為がかなり頻繁に生じているのではないか、と思う。車掌に確認すると、警察官を1両目に乗せて、列車を走らせていると説明をしていたのだが。
新幹線乗り継ぎ駅の窓口で、遅延の旨を伝え、指定席の変更を行う。30分ほど待って、乗車。帰京する。待ち時間を、駅構内の売店で時間つぶしをしたのだが、小さな書店で、前から読んでみたかった『俳風三麗花』の文庫本を見つける。句会を舞台にした小説、とのことであった。さらに、渥美清の俳句を題材にした『風天』も。渥美清が句集を出していることは知っていたのだが、それは手に入らなかったので、この1冊で同氏の作品に触れることが出来ると思う。延着は鬱陶しかったけれど、この2冊を手に入れる事が出来たのは、良かった。
手に入れたといえば、帰郷中に地元の俳人M氏の句集を2冊手に入れる事が出来たのも、幸運なことであった。霊峰の山麓で農業を営みながら、俳人として活動。某俳句賞の受賞作家でもある人物である。
【10年3月25日】
昨日は一日雨、今日も半日は冷たい雨が降っていた。月曜日に、鴨川を歩いたとき、川端通り沿いの桜並木は、すでにちらほら花をつけていた。花冷えには少し早いかもしれないけれど、この寒さは花冷えとでも呼んでおきたい気がする。ともかく、寒い。今日はとうとう、上着のしたに薄いセータを着込んで出勤する。
午前中は、資料作り。午後は、部屋の片付けを行う。明日が、新分掌の発表の日で、次年度の校内体制が決定することになる。
夕方、別の資料を作り、ついフロッピーディスクに記録したとたん、フロッピィが壊れてしまったらしい。その後、データを引き出そうとしても、もう延々ディスクが回転するばかりで、データを読み込まない。悲惨なことである。結局、消えたデータは、改めて持ち帰り仕事となる。。
夕方には、どうにか天気は回復する。金森敦子『芭蕉はどんな旅をしたか』を、車中で読む。最上川を下り、羽黒山・月山に登ったところである。その土地土地のことが、何人かの旅人の紀行文や旅日記なども引き合いに出しつつ、説明されてある。それが、なかなか面白い。関所のこと、旅泊のこと、様々な費用など、具体的に紹介されてあって、芭蕉の旅の風雅的側面ではない部分が彷彿とする。親知らず・子不知辺りから、大垣への旅を先に読んでしまっていたので、そこから旅を巻き戻す形で読んでいる。
明日が終わったら、ちょっと帰郷する予定。春の雪に出会えるかも知れない。今月末が、旧暦の如月望月の頃となるそうだ。花が咲き、望月が出て、そこに春の雪が降れば、まさに理想的な雪月花の世界であり、西行的美の世界となるではないか。
【10年3月22日】
6時前、起床。「歩き」に出る。防寒具を身につけて出るが、何もかぶっていない頭が寒い。1時間ほど、近所を歩く。しばらく前のテレビで見たように、やや大股で早めに歩いてみる。昨日は、黄砂のために、丘陵地なども全く見えない状態だったが、今日はきれいに晴れ、丘陵地もその背後の山並みもくっきりと見える。やがて、その山並みの後ろから太陽がゆっくりと昇ってくる。
姪は、今日東京へ帰る。私も、母の用事で京都駅まで行くので、タクシーを呼んで一緒に駅に向かう。良い骨休めになったと、車中の姪。明日からまた、厳しい就職戦線へ復帰することになる。改札口で、姪を見送ってから、用事を済ませるために駅ビル内の伊勢丹へ向かう。
この3連休期間中、京都文化博物館などを会場として、「京都アートフリーマーケット」が開催されている。今日がその最終日なので、出かけてみようと思う。駅から歩き始めて、四条まで。分散会場を一通り巡り、ちょっと面白い一輪挿しなどを買う。フリーマーケットという軽い催しなので、展示販売されているものも、手づくり装身具や革製品、木彫、陶器などが中心だったけれど、中に数店面白いイラストを展示しているブースがあって、興味を惹かれた。特に、GODAという人の絵の一枚が、欲しいなと思える物だったけれど、展示しているだけで、販売は予定していないということなので諦める。ただ、販売品の方10センチほどのイラストが3000円ほどだったので、欲しかった絵は実際に売ってもらうとしたら、あるいは簡単には手を出せないくらいの値段になったかもしれないけれど。とりあえず、名刺だけはいただいておく。
その後、寺町の方へ移動。穴場のような小さな古書肆で、中村汀女句集『薔薇粧ふ』を見つけて、買う(ロット番号379番 限定1500部)。なんとも豪勢な装丁の1冊で、価格は3000円であった。ついでに、段ボールに詰め込まれた短冊やら色紙やらも一通り見てみる。めぼしいものは、特になし。俳句の短冊なども数枚見かけるが、これといったものはない。古い弔電や、個人宛の書簡なども、段ボールに無造作につっこまれてある。最近は、現代芸術の作品を見るのに、オークションのカタログが打って付けなので、それも探してみたが、これは1冊も置いてなかった。残念。
その後、さらに「三月書房」まで足を延ばすが、読みたい本があまりに高価なので、今回は断念。そのまま、河原町通りを越え、鴨川へ。河畔を7条まで歩き、電車に乗る。鴨川は、二条辺りから五条にかけて、中洲がきれいに無くなっていたが、その先からは以前のままの状態で、しかも、中洲状のところに泥が溜まり、そこに生えていた草が枯れて、かすかに腐敗臭が漂っていた。これから気温が上がるに従って、このにおいは大丈夫だろうか、と心配になる。
【10年3月21日】
木曜日。帰宅すると、知人からのメールが入っていた。転勤が決まったとのこと。しかも、16年前勤務していた学校への転勤とのこと。本人が希望したとは思えないので、一体どうなっているのかと思う。確認のメールを出すと、案の定、本人は留任希望であった。転勤は教師につきものとはいえ、以前いたところへの再赴任とは。転勤の趣意に沿っているとは、到底思えないものだ。
金曜日。東京から姪が来る。就職活動に合間に、一息入れる予定で来京。連日のエントリーシート記入や、面接で、相当疲れている様子だったので、良い休養になればと思う。姪を迎えるつもりで、「ベル・レク」の練習は休む。やって来た姪は、思いの外元気な様子。夕食は、すき焼き。ぱくぱくと食べている。
土曜日。丹後「すき句会」の日。三連休の初日ということで、「橋立1号」の座席は、指定がすべて売り切れという状態で、ひさしぶりに自由席に並ぶ。そちらの席にはまだ余裕があり、丹後まで2席占有して行く。金森敦子『芭蕉はどんな旅をしたか』を車中では読む。曽良の旅日記を主軸に据え、複数の旅日記の記事も紹介しつつ、奥の細道の旅を書中踏査していく。面白い。川をいかに越すかが旅のポイントの一つであったようだ。
句会は、「福豆ごはん」が宿題。「水砧」が席題であった。今回も、面白い句が多く、沢山の話題が話された句会となった。ただ、3月の列車ダイヤ改正にともなって、帰りの電車が20分速くなったせいで、句会の終わりがきつくなってしまった。会を終えた雑談の中で、知人の体調不安について知る。帰りの電車で、メールを入れると、入院・手術との本人からの返信が来る。驚く。
帰宅。姪は、友人と出会うということで、まだ帰って来ていない。過日のクラス会で、体調不良と知った子のメールに返事を書く。
夜中、時折すごいほどの風が吹く。雨も激しく降っているようだ。
【10年3月17日】
『皇軍兵士の日常生活』読了。文庫本だけれど、読み終わるまでに、ずいぶんと時間がかかってしまった。しかし、内容は大変面白いものだった。「格差社会」という言葉は、現代を解き明かす言葉の一つだけれど、「軍隊」という制度の中にある「格差」というものを、様々な日常的事象の中に検討していく所が面白い。その中で、今まで知らなかったいくつもの事実を知ることが出来た。ちょっと難しいけれど、図書館通信に「続・読んでみました」という形で、この本の紹介記事を書くことにする。もちろん、図書館に購入希望図書の1冊として希望を出す。
購入希望と言えば、『新撰21』も、購入希望図書にお願いしようと思ったのだけれど、念の為、現物を持って来て一応読んでおいて貰うことにする。特に、問題はないと思うのだけれども。12月出版予定の『超新撰21』も、図書館に購入をお願いしようと思っている。
職場は、内示の日。転勤は、ごく小規模で済んだらしい。
今日は、職場の往復ともに歩き。夕方、日の落ちた中を駅まで歩く。やや肌寒い。住宅街を歩くと、木蓮の白い大きな花が、あちらこちらで目につく。
帰宅後、知人からメール。転勤なし、との報告だった。昨日、京都駅頭で偶然出会った知り合いは、あるいは転勤があるかも、と言っていたが、どうなったか。メールを入れると言っていたけれど、来ないと言うことは、転勤は止まったのかもしれない。
【10年3月16日】
日曜日。昼前に出かける。母と大相撲三月場所の観戦。会場は、大阪府立体育館。電車、地下鉄乗り継ぎで、遠目にも幟が林立する体育館まで。ビル街の中にある建物で、こんなところに、という印象。入り口前は、力士の入り待ちの人達が列をなしている。会場までの通路の両側には、相撲茶屋というのか、テレビのセットのような小さな店が並んでる。桟敷席の客の接待をする名店である。入り待ちの人の中に混じって、しばらく力士の来場を待つ。おかげで、高見盛や雅山、さらに横綱白鳳などの姿を間近で見る事が出来た。
大阪府立体育館は、思ったよりも狭い会場で、真ん中に天上や土俵が作られ、それを囲むように桟敷席が階段状に設けられてあった。私たちは、さらにその周りの椅子席での観戦だったけれど、広くない会場のおかげで、力士達の立ち会いが迫力十分に眺められた。2時過ぎくらいからだったのでので、幕下の後半から、十両、幕内の取り組みと楽しんだ。
山本山の大きさには、ちょっと驚いた。高見盛、把瑠都、魁皇の取り組みなどが、特に会場全体がうなりを上げるくらいに、大きく盛り上がった対戦だった。とりわけ高見盛は、本当に個性的で、仕草の一つ一つが面白くて、会場の反応は抜群だった。幸い、勝負には勝ち、贔屓の力士ということもあり、母は大変楽しそうであった。
名前を連呼する応援が中心だったけれど、ちょっとお酒の入ったらしい人の「男を見せてみろ!」なんていう声援もたまに混じったりしていた。会場は、取り組みが進むにつれてどんどん盛り上がり、その雰囲気と臨場感は、テレビではとうてい味わうことが出来ないものだった。これは、「ハマル」、と感じる。
ということで、とうとう次の日曜日も、母と京都の叔母と一緒に、再度相撲観戦に行くことなってしまった。帰郷前に、叔母ともう一度会いたいという母の希望が、相撲観戦で実現することになったのだ。
月曜日。テスト返し、二日目。火曜日、府立高校の合格発表の日。教科の会議も終えて、少しずつ、今年の仕事が終わっていく。
隣の席の、チェロの若い講師さんが、身の回りの荷物を片付け始めた。明日は、転勤の内示の日である。
【10年3月13日】
金曜日。試験返却。2年間、席を隣にしてきた若い講師の先生は、次年度から私学の講師が決まり、ここを離れる事が決まった。最後の時間、テスト返却を終えて、お別れの一言に代えて、彼はチェロの演奏を披露した。腕前は確かなもので、なかなかやるな、と感心する。中庭にステージ部分が作られてから、音楽の先生のトロンボーンのミニステージが開かれたり、生徒の演舞が昼休みに披露されたりと、そんな余裕がまだ残っている点がありがたい。次年度、教科や図書部と連携して俳句のイベントが何か出来ないか、などと考えたりもする。社会人講師の派遣という制度もあることだし。そう言えば、岩城先生も、某府立高校に講師として、年数回授業に行かれたことがあったと思う。
一旦帰宅してから、合唱の練習へ。今回も会場が京都駅前なのでありがたい。主に8部合唱の練習。今回は、合同練習まで参加したのだが、さすがにがたがた状態であった。テンポを落としての練習だったが、本番ではこの倍ほどの速さで唱うことになる。いずれなんとかなるのだけれど、今は厳しい。
笹原宏之『訓読みの話』読了。広井良典『定常型社会』福祉型社会のモデルの提示。面白い。買ったまま置いておいた一ノ瀬俊也『皇軍兵士の日常生活』を読み始める。
ネットで、英訳された小池正博の川柳作品と作家論を読む(読むというより、見ると言う方が正確か……)。訳者が上手なのか、英訳作品が面白かった。川柳の持つ詩情が英訳からも感じられた。川柳は、英訳されてもその生命力を保つ、文芸としてのたくましさをもっているのかもしれない、と思った。俳句の翻訳は、詩情の部分が消え、表面的な意味の伝達が中心となってしまっているような気がして、つまらないのだ。俳句の虚弱さ、微妙さのせいかもしれない。
近日、母が帰郷するので、明日は春場所(大阪場所)を見に行く。駅ビル内のピアでチケットが購入でき、開演?は朝の8時半からだそうだけれど、ゆっくり出かけることにする。
【10年3月11日】
夜中に目を覚ましては、テレビをつけて、しばらく眺める。教育テレビの高校教育関係の地学とか物理とかそんな内容の番組が結構面白くて、つい終わるまで見てしまうこともある。数学などもやっているが、これはちょっと見てすぐ退散してしまう。深夜映画の韓国物や中国物などもつい見てしまう。昨夜も、よくわからない熱血格闘技ドラマをやっていた。総合格闘技版の「明日のジョー」みたいな感じの物。なんとも馬鹿馬鹿しくて、ついつい見てしまう。昔のテレビドラマを見るような、ある種の郷愁を感じながら見ているのかもしれない。
灯りを消して、いつも通り、志ん生の落語を聞く。最近は、「品川心中」と「冨久」を繰り返し(文字通り、朝まで流しっぱなし状態にしているので、同じ咄がなんども繰り返されているはずだ)聴いている。どちらの咄も、割と毒の少ない面白い咄なので、聴いているうちにリラックスしてきて、自然と眠くなる。ふと気が付くと、いつのまにか咄が変わっていて、今寝ていたのだなと分かって、安心して、さらに眠り込んだりするのだ。
今日は一日良い天気だった。試験も本日で終了。明日は、試験返し。すでに採点は終わり、成績付けの準備もほぼ終わっているので、明日テストを返して、評価を点け終わると、今年度の仕事の一つが終わる。分掌の年度総括の文章も大方まとめ終わっているので、成績が終わったら、そちらの仕上げにもかからなければならない。懸案事項がひとつあるのだが、それはこの先どうなるか、分からない。
【10年3月7日】
土曜日、夜。10年ぶりのクラス会。前々任校の担当クラスの一つ。文化祭の演劇で、大同団結して一気に卒業まで突っ走ったクラスで、印象深いクラスであった。20年ぶりのクラス会ということになる。仕事や家庭の都合で欠席の人を除き、25名ほど集まる。洒落た小さな店を貸し切りにしてのクラス会。久しぶりに会ったにもかかわらず、合った途端に話が弾んで、和気藹々の楽しいクラス会となる。宴の途中で、各自の近況報告があったけれど、まもなく40歳になろうとする面々なので、それなりに楽しいことも苦しいことも経験してきたようである。10時過ぎで、1次会は終了。参加者の半分くらいが、二次会に。私は、1次会のみの参加だけれど、話をしながら、途中まで一緒に行く。次は、4年後に集まろう、ということになる。今日参加出来なかった子とは、これをきっかけに会う機会が出来るかも知れないと思う。
日曜日。7時前に目が覚める。授業を終えたことで、ちょっと気持ちが弛んでいるのかもしれない。
外は、小雨が降っている。天気の具合をみて、午前中のうちに、母と城南宮の枝垂れ梅を見にいくことにする。昨日の雨で、かなり花が散ってしまったようで、今日辺りが最後の梅見頃となりそうだ。
10時を過ぎて、雨がやんだようなので、タクシーを呼んで、城南宮へ出かけることにする。途中、また小雨が降り始めるが、もう気にしないことにする。城南宮は、観光客で結構賑わっていた。曲水の宴が開催される庭園の一画に、枝垂れ梅の梅林が作られてあり、カメラを手にした人が、あちらこちらと庭園内を逍遙しては、白、あるいはピンクの梅の花を写真におさめている。地面一面に散った花びらが敷き詰められ、それはそれで美しい情景となっている。30分ほど、庭園内を見学して、帰りもタクシーを使って帰宅する。
午後も雨もよいの天気となりそうだ。
【10年3月6日】
5時に一度目が覚めたけれど、そのまま二度寝。次に目を覚ましたのは、7時であった。
荒天。かなり強い雨が降っている。予報では、午後は曇りになるらしいけれど、あるいは一日中このままかもしれない。夜、外出する予定なので、雨があがってくれるとありがたいのだが。
甥達は、昨日のうちに帰郷。母はしばらく京都に滞在。
遅い朝食は、こちらが作り、ついでに洗濯機も回す。のんびりと午前中を過ごす。昼食は、カレーライス。母が作る。魚肉ソーセージのカレーである。結構おいしい。
金曜日。クラス増の影響で、例年になく忙しい入試業務。少々疲れる。学年末考査の試験問題も、なんとか夕方までに仕上げ、来週の準備は終了。
職場から、合唱練習で市内へ。今日は、「サンクトゥス」。4パートがさらに二つに分かれる8部合唱の部分。前回は、第二パートを唱ったけれど、今回は高音部の第一パートを唱ってみる。8時過ぎまで練習に参加して、早めに退出。全体合唱はパスしたけれど、初の合わせということで、恐らくかなりスゴイことになったであろう、と思う。駅構内で、軽く夕食を食べ、帰宅する。
『歴代天皇事典』読了。日本を立憲君主国とする筆者の「あとがき」はそれとして、歴史の流れの中での天皇の役割は興味深いものがある。興味深いといえば、大正天皇とはどのような人物なのか、明治と昭和に挟まれた狭間の時代という印象の強い「大正時代」と、病弱でちょっと個性的であったという「大正天皇」について、関心を引かれるところはあるのだ。
【10年3月4日】
本日は、短縮の3時間授業。その後は、明日の入試に向けての準備。
1年生の2クラス、本日が最後の授業。試験を控えていることで、ともかく時間一杯かかって試験範囲を終了する。余韻も何もあったものではなかった。ただ、最後の教材が、大西赤人の新聞エッセイであったのはよかった。懐かしい名前である。ずっと文筆業を続けていたのだな、と知る。
昼過ぎから、急に強い風が吹き始める。春一番にしては、冷たい風である。時折、雨が混じる。今日は、甥の学校のコンサート。トロンボーンパートの演奏会がある。母と弟の嫁さんが郷里から聴きに来る。夕方6時半開演ということなのだが、こちらは入試と学年末考査を控える身で、さすがに聴きに行くことは出来ない。残念である。夕方まで仕事。雨の止み間を狙って、退勤。夕空に墨色の雲の動きが激しい。
帰宅。まず、洗濯。その後、出来合いのもので夕食。洗い上がった物は、室内に干す。エアコンのドライをかける。一晩で、結構乾くものだ。
少々疲れ気味なので、コンサートを聴き終えて母達が帰ってくるまでに、こちらは寝てしまいそうである。
往復の車中。高森明勅著『歴代天皇事典』を読む。文字通り、初代「神武天皇」から第百二十五代「今上天皇」までの略歴を、歴史の流れの中に位置づけて紹介。文庫本350ページほどの本なので、ごくごく概略的な内容なのだけれど、それなりに面白い。太く、細く、日本の歴史の流れの中で1本の川のように代々繋がっている歴代の天皇の姿が、歴史に対する一つの視点を提供していることが分かる。天皇を主軸にした日本の歴史の眺め直しも面白いと思う。
『新撰21』に続くアンソロジーとして、『超新撰21』の出版が本決まりしたようだ。選者は、前回同様筑紫磐井・対馬康子・高山れおなの3氏。21名中、数名は条件を指定した上で公募するらしい。どのような人材が選定され、あるいは名乗り出るのか、楽しみである。
【10年3月1日】
3月1日。今夜は、満月らしいが、荒天のためその月を確認しようもない。
午前中は、どうにか天気は保ち、卒業式は滞りなく終わる。受付で、外にたちっぱなし状態であったが、日が陰ると肌寒いけれど、日が射している限りは、かえって式典会場となっている体育館内よりも暖かい。式が終わり、各教室での最後のホームルームが終わると、進路室にも3年生が顔を見せに来る。卒業アルバムに記念の言葉を書き込んだり、一緒に写真を撮ったり、手作りのチーズケーキや小さな花束をもらったりと、しばらく華やかな時間があって、やがて卒業生達が三々五々帰宅してしまうと、校舎内はしんと静まってしまう。担任をしていて、卒業生を送り出して、しばらくの後、教室に片付けにいったりすると、誰も居ない教室なのに、そこここに人の気配だけが残っていて、不思議な感覚に浸ったりすることがあったものだ。
午後遅くになって、雨が降り始める。さほど強い雨ではないが、地面は一面黒く濡れている。久しぶりのスーツ姿(普段はブレザーなのだが)が少々窮屈になり、1時間年休を取って早めに退勤する。今日は、3年担任団の慰労会が夜計画されているのだが、こちらは欠席。入院以後、職場の飲み会からは全く足が遠のいてしまった。どうしても、という酒席以外は、恐らくもう参加はしないだろうと思う。
もっとも、そのどうしてもという集まりが一つ今週末に控えてはいるのだが。前々任校で担任をしていたあるクラスの同窓会が、10年ぶりくらいに開かれることになった。幹事役の子と連絡を取り、1次会だけ参加することにした。まとまりのある、面白いクラスだった。皆、まもまく40歳になろうとする年齢である。30名ほど、参加予定とのこと。さらに数名、参加者は増えるかもしれない。
帰宅後、小さな貰った花束を一輪挿しにさして、卓上に置く。白いかすみ草と淡いピンクの蘭の花がきれいである。