日々録
日記のようなものを書いてみようかな、と思いました。
備忘録を兼ねて、日々思ったことを書き付けておこうか、という事です。
一人言めいた内容もありますが、興味があれば、お読み下さい。
05.8「日々録」
05.9「日々録」
05.10「日々録」
05.11「日々録」
05.12「日々録」
【06年1月30日】
日曜日。今年第1回目の「醍醐会」。少し早めに出かけ、鴨川の辺をゆりかもめを眺めながら、会場の京大会館まで歩く。胃の調子が悪く、昼食を抜く。そのせいか、大した距離を歩いたわけでもないのに会場に着いたら、ぐったりしてしまった。今日は、舞踊学と舞踊教育学を専攻しておられる大阪女学院大学の原田純子氏のお話を聞き、実際にダンスの実習もあると聞いていたので、少々不安になる。
お話は、本当に面白かった。そのせいか、お話を聞きながら、次第に元気が回復してきたものだ。体は、心をストレートに表現する。言葉は、コミュニケーションの35%ほどを担っているだけだ。言葉は体を通過して、初めて自分のものとなる。体の未経験が、言葉の未熟さの原因とも成る。中でも一番おもしろかったのは、「息」の話であった。息には、外息(外に向かう息、オペラの呼吸のような)と内息(内に入る息、例えば演歌の呼吸のような)があり、また暖息(「はー」と吐く息、器官を広げる息)と冷息(「ふー」と吐く息、器官を狭める息)それらの組み合わせが「喜怒哀楽」の感情に対応する、という事。そして、舞踏はそれらの「息」=感情をすべて体験できるものだ、ということ。「息が合う・合わない」という事の本当の意味も知った。
森山直太郎の「さくら」に合わせてのダンスも愉しかった。辻田先生や竹中さんのダンスも初めて見た。醍醐会のメンバー一同、のりのりで輪になって踊る。知らない人がみたら、なにか新興宗教の一団の集会ように見えたかもしれない。楽しかった。
そして、醍醐会の最後に、特ダネ情報が紹介された。会のメンバーで、辻田先生の「幡」の会員中村与謝男さんの「俳人協会新人賞」受賞の報がもたらされたのだ。一同、盛大な拍手で祝福する。
胃のことを考えて、二次会は遠慮して帰宅する。ちょっと疲れたので、9時過ぎには就寝。だらだらと寝る。
【06年1月28日】
金曜日。今日から、ミューズの「創生記」のレッスンに参加する。先週から募集を開始しての今週なので、いつもなら締め切りぎりぎりなのに、我ながら随分早い申し込みだと思う。「創生記」は、是非もう一度歌いたいと思っていた曲で、いずれその機会があるとは思っていたが、数年待ってやっとその機会が来た。募集初日で、すでに百人、第二回目の今日でさらに50人入団し、目標団員まであと百人とのこと。毎回団員数確保のために1、2週募集期間を延長してきたけれど、今回は期間内に団員が集まるかも、などと思う。団全体の意気込みの強さを感じる。
練習は、前半は7時からパート練習、後半は休憩を挟んで8時20分から9時15分まで合同練習。まだ始まったばかりなのに、気合いの入った熱気溢れる練習が続く(このテンションの高さで本番になだれ込んだら、凄いことになるかもしれない・・・)。合唱指導者で「創生記」の作曲者でもある葛西先生も、愉しそうに指揮をしておられる。歌詞は、詩人小川未明の息子さんの小川英晴氏。ドイツ語でもラテン語でもない、日本語の歌詞の歌。それゆえの難しさ、というものを強く感じる。この豊かな日本語とどう切り結ぶかが、最後まで合唱団の大きなテーマとして突きつけられていくだろう、と思う。しかし、いずれにしても、歌うことの大変さと楽しさと手応えを久々に感じた2時間あまりであった。
土曜日。久しぶりに早朝の「歩き+走り」。昨夜の雨で、まだ道路は濡れており、風も少しあって随分寒い。丘陵地帯をぐるりと廻るコースを歩き、走る。朝日が昇る頃に帰宅する。今週は、ほとんど走れなかったので、気分が良い。ただ、問題点が一つあるとしたら、うっかりコーヒーを切らしていたので、シャワーの後のコーヒーが飲めないことだ。かなりのコーヒー中毒者としては、これは辛い。仕方がないので、紅茶を入れて、それを飲む。今日は、午後からクラブ当番という変則的な予定になっているので、午前中は自宅で待機風な過ごし方となる。
今週は、読書欲に火が点いたのか、色々読む。『いじわるな天使』穂村弘(歌人の穂村氏のしゃれた短編小説集。なかなか面白い)、『お笑い芸人就職読本』ぽん竜太著(これは面白かった。芸人希望の若者向けのハウツウ本、なんていうレベルではなく、「芸人」とは何かと言うことが現場に即して語られていて、往復の車中、帰宅後と一気に読んでしまった)、『日本語の乱れ』清水義則著(日本語関連の本かと思って読んだら、表題作を含む短編小説集。出来不出来の差が大きいかなとは思ったけれど、集中「2001年宇宙の恥」はなかなか面白かった。名古屋の人はどう思うか、わからないけれど・・・。)、『漢方小説』中島 たい子著。(癒し系小説。主人公を中心とする人間模様を軽みの味付けで描く。ちょっと吉本ばなな風。しかし、それよりは明るく、やさしく、ほのぼの風のユーモアがある。スバル文学賞を受賞した作とか)、『超馬鹿の壁』養老孟司著(良識、というものを考えさせる。現在読んでいる途中)。早い話が、全くの雑読・乱読である。
【06年1月22日】
昨日は、岩城先生宅で連句の会。雪の心配があったけれど、杞憂に終わる。今回は、ゲスト無しの4人のメンバーで歌仙を巻く。歌仙は愉しいし(かなり苦吟を強いられた場面もあったけれど)、お酒は美味しいし、料理は絶品だし(特に、チーズと白味噌ベースの鍋は初めて食べたもので、ちょっと無国籍料理風で大変美味しかった)、本当に贅沢な一日であった。「料亭花軍(はないくさ)」にて、「歌仙の会」という雰囲気。『鼎座』第五号は、立春頃には出せそうだ。
日曜日。午前中は持ち帰り仕事をこなす。少し眠い。昨日の余韻のようなものを感じつつ、良い気分で半日過ごす。
飯田龍太全集第七巻「俳論・俳話T」読了。次は、「鑑賞U」を読もうかと思っている。ネット情報で、全集といいつつも、収載にあたってかなりの取捨選択が行われたらしい、と聞いた。本当ならちょっと残念。失礼な言い方だと思うが、玉石含め丸ごとの作者の姿が伺えるのが、全集の醍醐味のように思うのだが。とは言いつつも、私自身は興味を引かれる巻を中心に読みすすもうとは思っているのだが。「鑑賞U」を読むのも、「鑑賞T」の著名俳人の有名な句の鑑賞とは違う面白さがある、とのこれまたネット情報を参考にしてのこと。
ネットの俳句サイトのひとつ、清水哲男氏の「増殖する俳句歳時記」に、『遊歩』掲載の「狼も詠ひし人もはるかなり」の句が取り上げられてあった。目に留めていただいたようだ。
【06年1月20日】
朝から雪がちらついている。寒い。今日は、国語表現が最後の授業。最後に、「私」を統一テーマとして、選択方式で創作を行う。選択肢は、短歌・俳句・川柳・今様(物は試しと入れてみる)・詩・漢詩(単に意表をついただけのものか・・・、やはり誰もチャレンジしなかった)・エッセイ・小論文・短編小説・イラスト(100字ほどの解説文を書かせる、こちらが眼目)。いずれかを複数選んで、2時間で作品を書き上げるというもの。句会・歌会・詩の創作と朗読・スピーチ、小論文その他1年間の総決算のつもり。
生徒が呻吟している前で、こちらも即興的に黒板に書き付ける。「春の海日中外交のらりくらり」(蕪村句のパロディ、あまり適切ではないかもしれないが、これは川柳の説明で使用)、「わたくし(私)」の四文字を句の上に据えて、「わいわいわいとさわぎをり たいしたものだと呆れをり くずとなりたる株券は しる人ぞ知るライ○ドア」(今様風)、「わたしとたわし なんとなく似てる トゲトゲなとこが わたしとわだち なんとなく似てる 水の溜まっているとこが わたしとはだし なんとなく似てる 踏みつけて痛むとこが」(詩かな・・・)。いずれも少々際物めいているが、それなりに生徒の興味をひいたようではあった。
授業準備と授業後の評価が大変だけれど、やはり国語表現がやっていて一番面白い(生徒諸君は大変だろうけれど)。「木曜日は国語表現の日 これからの木曜日は何の日になるだろう」と詠ってくれた生徒がいたことは、ちょっと嬉しかったりしたものだ。
本当に久しぶりに、クラブの練習に参加。ただし、人数が足りていたので、ちょっと打ち合いに混じった程度ではあったが。しかし、気分はすっきりする。ジョギングし終えた時のすっきり感とは、随分質の違う爽快感だな、と帰宅後、風呂に入りながら思い返す。ジョギングの最中の心理的負担は、日常生活で感じるストレスと同質のもの、と何かで読んだような気がするが、すると走り終えた際の爽快感は、日常的ストレスからの解放の疑似体験であろうか、などと考える。それに対して、バドミントンの後の爽快感は、汗とともに体内の毒素みたいなものが綺麗に洗い流されたようなそんな類のものなのだ。大袈裟に言えば、ちょっと浄化されたみたいな。かなり激しく体を動かす事が、そんな効果をもたらすのだろうか、などと考える。ともかく、気持ち良い一日の終わり方となった、と思う。
【06年1月15日】
土曜日。飯田龍太全集第七巻「俳論・俳話T」を読み始める。手厳しい発言が心地良い。文学や哲学の分野についての造詣の深さを感じる。
雨の中、午後国会図書館に行く。巨大な施設のちょっと無機的な空間が、かえって心地良い。角川書店『俳句』と富士見書房の『俳句研究』を同時進行的に調べる。『角川』の「平成俳壇」もついでに眺める。『鷹』の新編集長の高柳克弘氏が、平成14年度5月号に投句して選者2名の推薦を受けているのに気付いたりもする。当時氏は21歳だったそうだ。こんなちょっとした面白い事実に気付いたりもする。島田牙城氏の「俳句時評」も面白く読み直したりした。当時、盗作問題がネット上で取り上げられていた某俳人に対する痛烈な批判なども、そういえばと思い出したりもした。6時前まで調べものを続ける。
帰宅の途次、途中下車していつもの書店に『俳句研究』を受け取りに行く。『のだめカンタービレ』(クラシックの世界を舞台にした漫画です、プロの音楽家達も読んでいるという、とても面白い作品)の第14巻が出ていたので、それも購入。
夜、試しに「SAKURA」というソフトで『創生記』の一部をMIDデーターにしてみる。『創生記』は、今年の夏のミューズの合唱で歌う曲である。ミューズの合唱指導者葛西進氏が、詩人小川英晴氏の作品『創生記』をもとに作曲した壮大な交響曲である。「SAKURA」は、素人でも比較的簡単に音楽データーが作れるソフトで、実際作って見ると、思いの外上手く綺麗に出来る。コンピュータで再生して聞いてみる。かなり曲の雰囲気も伝わるような出来で、つい夢中になって夜更かししてしまった。
【06年1月13日】
やっと週末となる。かなり疲れた1週間であった。夕方から雨になり、今も降っている。確かに、あまり寒くはない。明日も一日雨なのだろう。岩井さんから『醍醐会』の案内が来る。1月29日(日)が、今年最初の第五日曜日で、『醍醐会』の日でもある。「身体表現の力」というテーマで、大阪女学院大学の原田純子氏のお話を聞くことになっている。どんな話が聞けるのか、楽しみである。実際に体を動かす実習もある、とのこと。
2月下旬には、「翅の会」がある。岩城先生を話題として、数回の話し合いが持たれる予定。明日は、資料検索の為に久しぶりに国会図書館へ行くつもり。
ともかく、眠い。今週は、毎日6時近くまで眠ってしまい、いつもの電車を逃してしまうことが多い。何となくちょっと歯車がずれている感覚。困ったことだ。本もろくに読んでいない。困ったことだ。
今頃になって、年賀状が返って来た。宛先不明ということだけれど、何かあったのだろうか、と心配になる。そういえば、今回初めて、同一町内に同姓同名の人がいて「正当受取人が判別できません」という理由で返送された年賀状が1枚あった。番地まできちんと書いておけばこのようなことは起きなかったのだろうが、小さな町ということもあり、番地がわからぬままに出してしまったのだ。今後、気を付けなければと思う。お会いする機会はあるので、きちんと番地までお聞きしておかねば、と思う。そう言えば、今住んでいるマンションのしかも同じ階に私と同姓の家が複数軒あるのだ。たまに、別の家の郵便物がこちらに入っていて、困ることがあるのだが、今年の年賀状の中にも1枚そのようなものが混じっていた。ポストに入れ直すのもどうかと思ったので、相手の郵便受けの中に入れておいたのだが。同じような事が、あるいは相手の家の方にも起こっているかも、と思う。
【06年1月8日】
日曜日。良い天気だ。室内の気温は低いけれど、差し込んでくる朝日は暖かい。昼過ぎまでクラブ当番なので、8時前に出勤。外に出ると、酷く寒い。愛宕山が雪を戴いて厳しい姿を見せている。通勤電車の中で、昨日赤塚一犀氏から送って頂いた同人誌『晩紅』第23号の続きを読む。俳句と、エッセイ・論評の雑誌。うさみとしお氏の長谷川素逝の妻ふみ子についての評論が面白かった。赤塚氏の句を紹介すると、「渓流に張り出す棚の南瓜かな」「銀木犀鉄砲狭間に匂ひをり」「もぎたての熟柿ぬくきを啜りけり」など。端正な句柄であると思う。
体育館内は、外以上に寒く感じる。照明が、少し暗くて、一層寒々とした感じになる。ダウンジャケットを着て、練習を見る。参加者が少ないのが残念。暖を取りに進路室へ戻り、ちょっと授業の準備をして、また体育館へ。その繰り返しのうちに、練習時間終了。ともかく、寒かった。
昨日は、丹後の句会が休会になったので、一日家にいて、『鼎座』第5号用の短編小説を書いていた。岩城先生の手法をちょっと真似て、虚実取り混ぜた内容となる。というのか、内容のほとんどが「実」の部分で、テーマが「虚」という案配のように思われたりもした。書いていると、なかなか愉しい。ここしばらく頭の中でもやもやっとしていたものが、言葉を通じて形になるという事が気持ち良い。
【06年1月7日】
結局、1月の句会は中止となった。早朝の段階で、丹後鉄道が一部運行中止になっており、今後天候は一層悪くなるであろう、という判断によるものだ。残念である。ただ、雪国の丹後での句会であってみれば、これも仕方ないかと思う。
4時過ぎに目を覚まして、そのまま起きていたので、眠くて仕方なく、居間のソファーでごろ寝する。1時間ほど寝る。目を覚ますと、外が降雪で真っ白になっている。随分降っているな、と思ってしばらく眺める。「降る雪や生死の事を遠ざけて」など、まだ完全には醒めきらないままふと思う。
昼食のカレーライスを作りつつ、「俳句王国」を見る。京都市の呉竹文化会館での録画らしい。島田牙城氏の『里』のメンバーの一人、谷こうすけ(俳号が「ヤ・コースケ」だそうだ)氏や俳句甲子園で審査員特別賞を受賞した京都市立紫野高校の3年生東ノア氏(俳号、かな?)などが出演していた。主宰は坪内稔典氏で、割と面白い句会になっていた。頭の良さそうな子ばかりだな、と思いつつ視聴する。
辛めの鶏肉カレーを作る。美味。思わずお代わりをしてしまう。狂牛病の恐れのあるアメリカ産牛肉の輸入が再開されて、ますます牛肉を食べる気が遠のいていく。
【06年1月6日】
夜に入って、冷えがつのって来ているようだ。天気予報では、また強力な寒気団が張り出してきており、今夜から荒れ気味の天気になるらしい。明日は丹後の「すき句会」の日で、初句会なのだが、日本海側で大雪が降るかもしれないとのこと。
丹後の水野さんに連絡を取り、現在の様子を聞き、明朝の状況次第で、句会を開くか、中止するかを判断することとなる。岩城先生にも連絡を取り、了解を得る。さて、どうなることだろうか。
夜、歩く(そんなタイトルの小説があったように思うが・・・)。1時間ほど、早足で近所を歩き廻る。寒い。ほとんど汗もかかぬまま帰宅。そのまま、熱い風呂に入る。入浴しつつ『俳句研究』1月号を読む。飯田龍太の特集が面白い。