日々録
日記のようなものを書いてみようかな、と思いまし た。             
備忘録を兼ねて、日々思ったことを書き付けておこうか、とい う事です。             
一人言めいた内容もありますが、興味があれば、お読み下さ い。

      
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【11年6月27日】
土曜日。昼前、差し入れの肉を購入後、近鉄電車で南行。青田の景色が車窓外に涼しく広がる中をM駅着。迎えに来てくれた車に乗って、バーベキューの場所を提供してくれたお宅へ移動。自宅前の駐車スペースが、立派なバーベキュー会場になっていた。天気予報では、雨が降るようなことを言っていたのだが、快晴となる。強い日差しを遮るために、駐車場の屋根にさらにブルーシートをかけて下さっている。
バーベキュー開始。肉やら野菜やらがどんどん焼かれ、ビールやお茶、ジュースなどの飲み物がテーブルに回される。こちらは、ビール。それから焼酎に切り替える。肉やら野菜やらの焼きたてをいただく。美味である。
高校3年生の時の文化祭の演劇ビデオを持ってきた子がいて、急遽上映会。大型の液晶テレビを、窓際から駐車場の方に向けて、上映。さすがに、20年近く前のVHFビデオなので、画質はかなりわるいけれど、しかし当時の熱気がばしばし伝わってくる画面であった。
その当時の思い出として、文化祭がすべて終わったあとで、大道具や裏方仕事で劇をちゃんと見ることができなかった人のために、夕暮れの中庭で、最後のシーンをもう一度やろうということになって、それをクラスの皆が見ているその周囲で、明かりのついた3階建ての校舎のあちらこちらの窓から、他のクラスの人達が一緒に、中庭で演じられる演劇を見ている場面が今でも鮮明に記憶に残っている。ものすごくきれいな情景として強く印象づけられたひとときであった。。
ひととおり飲みかつ食べて一段落付いたので、その場を片付けて、室内へ移動。さらにしばらく談笑の後、早めに私は失礼する。駅まで車で送ってもらって、帰宅する。
食べて飲んで話して笑って、本当に楽しい時間を過ごすことが出来た土曜日であった。
日曜日。ちょっと疲れたのか、一日大人しく過ごす。持ち帰り仕事を一つこなす。
月曜日。ちょっと調子が悪い。軽い後遺症がでているようだ。
午前中は、通常勤務。午後から、京都市内へ出張。夕方まで。京都も北区辺りは、市内に比べて少し涼しいのだろうか。気持ちよい風が吹く中を、愛宕山を間近に見ながら、出張先から駅へと向かう。車中、『鶉衣』をよみ続ける。面白い。間もなく上巻読了。下巻もあるのだが、それを読み始めたらしばらくは読み続けることになるし、どうしようかと思う。


【11年6月25日】
土曜日。お昼は、バーベキューに参加する予定。
今週に入って、一気に真夏並みの暑さとなる。消耗戦が始まる、という感触。
金曜日。2日に一度の通院だったが、今回レントゲンを撮り直して、腰を伸ばすリハビリに切り替えることになる。足のしびれがここしばらく続いていて、足の神経が背骨に軽く圧迫されているらしい。持病が原因かも知れないというので、ビタミン剤を併用する。
実際に引っ張ってもらう。体重の半分ほどの力で、緩めたり引っ張ったりっを12分ぐらい繰り返す。終わって、特に変化はないようだけれど、しばらく繰り返しているうちに効果がでるのかと思う。
夜、合唱の練習で京都市の北の端まで行く。響きの良い会場で、先週とは別の合唱団の演奏のように聞こえる。9時過ぎまで練習。細かい部分は、まだまだ課題が山積状態のようだけれど、全体としてはちょっと雰囲気が出て来たかな、という印象であった。
蒸し暑い中を、帰宅。蕪村画集を少し見て、就寝。
通勤の読書は、横井也有『鶉衣』を読む。近世の文章なので、読みやすく、内容も多彩で面白い。時に文末に載っている句も、いわゆる月並みと呼ばれることになる類の作かも知れないけれど、これが意外と面白い。


【11年6月20日】
日曜日。午後、「歩き」に出る。日差しがけっこう強く、少々暑い。
京阪で七条まで出て、地上に上がり、鴨川河畔沿いに三条まで歩く。鴨川は、水量が多くて、見た目に涼しい。ただ、思ったほど風がないので、歩くうちに汗ばんでくる。対岸には、名物のアベック前線が張り出してきている。
腰の状態が良いせいか、意外と楽に三条まで歩く。いつもの「ブック・オフ」で、美術関係の本を1冊見つけて購入。せっかく市内まで来たので、蕪村の画集を買って帰ろうと思う。河原町まで出て、ジュンク堂書店で新潮日本美術文庫版の1冊を見つける。立ち読みで、さっと内容を確認する。版が小さいので、絵そのものはちょっと見づらいけれど、雰囲気だけは十分味わえる。俳画はほとんどないけれど、みごとに、美しい絵ばかりである。
ついでに、「蕪村七部集」を探すけれど、これは見あたらなかった。店員さんに尋ねると、置いてないとのこと。四条店の方にも尋ねてもらったけれど、残念ながらそちらにも置いてないそうであった。
木屋町通りから京阪四条まで歩き、帰宅。


【11年6月19日】
土曜日。11時前に、「花軍」(岩城先生宅)到着。しばらく雑談の後、歌仙を巻き始める。すでに発句・脇句は出来ており、第三から始まる。その後は、夕方まで、歌仙三昧。その間、岩城先生の奥さん手作りの美味しい料理をいただき、さらに軽くお酒なども飲みながらの連句。一人が句を作っている間は、他の者は四方山話。それがまた楽しい。出された句を、皆で選んで、次の方がその句に付ける作を作る。そのあいだは、また他の人はのどを潤したりしながら、途切れなく話をする。
月の座、花の座、恋の座、あるいは季節が指定されたところ(素人の集まりだから、捌きのSさんがあらかじめ各座の指定と句作者の割り振りをしておいて下さった)などはあるけれど、表現・素材の重なりや時間進行(句の進行は過去に遡らない)に注意しながらも、ずいぶん自由に大胆に句作できるのが、連句の魅力のひとつだ。また、前の句との関係付け(付け合い)の巧みさなども、楽しめることにひとつである。
夕方には、めでたく「ほととぎすの巻」一巻をまき終わる。大変満足である。
夕食は、おいしい鍋をごちそうになりながら、さらに9時前まで置酒歓語を続け、お開きとなる。
タクシーで地下鉄駅まで移動。地下鉄京都駅で、参加者の方と別れ、こちらは乗り継ぎ駅まで。
帰宅すると、心地よい疲労感。一日、楽しかったと実感する。
すぐに、就寝。
日曜日。6時起床。洗濯、朝食といういつもの朝であった。


【11年6月18日】
土曜日に久しぶりの連句の会開催が決定。岐阜から二人、姫路から一人の参加者。会場は岩城先生宅。本当に楽しみである。
帰省の影響か、ちょっと疲れが抜けきれない。さらに、知人の身辺激変のメールなども届いて、なんとなく気分も今ひとつという状態であった。そんな中で、連句会の開催が確定したので、少し気分は回復、というところである。
田中善信著『与謝蕪村』を読んでいる。日本歴史学会編集の叢書の一冊で、文学評論という視点とはちょっと違った所があって、それが面白い。まもなく読了というところであるが、蕪村の画業・俳業、さらにそれにともなう人間関係など興味深い。
蕪村の画集は何種類かは出ているようだけれど、ネットで調べてみても手に入りにくそうな感じである。

と、書いたのが水曜日で、その後木・金と放置状態になっていた。もう少し書き込もうと思って、そのままになっていた。
自分でも思っていた以上に疲れていたらしく、そのピークが金曜日。心身ともにぐたぐた状態で、退勤時になってやっと重荷を下ろした気分となる。
病院はパスして、一度帰宅し、合唱練習の為、京都市内まで。途中からの参加になるので、しばらく客席から歌を聴く。どうも、今ひとつのようである。男声が聞こえない。全体に声が固くて、しかも不安定のようである。指導者で、しかも今回の曲の作曲もされた指揮者の方は、恐らくやきもきしておられるだろうと思う。ここから、どこまで行けるかが最後の一月弱の練習にかかっているのだと思う。
『与謝蕪村』読了。死を控えて、最後にあの「白梅に」の句が生まれることがすごいと思う。晩年の時期に、絵師としての仕事も円熟期を迎えたらしく、たくさんの傑作とされる絵も残したらしい。ますます絵をみたくなる。
帰宅後、すぐ就寝。
土曜日。5時過ぎ、起床。外は雨のようである。本日は、連句の日。10時、京都駅改札口前での待ち合わせとなる。


【11年6月13日】
先ほど、帰京。
葬儀のため、日曜日朝、京都の叔母と一緒に帰省。葬儀・納骨を終えて、帰ってきたところだ。
こじんまりとした葬儀だった。しかし、良い葬儀だったと思う。
ちょうど、甥は三週間の教育実習を終えて、帰京する時でもあり、葬儀に参加して後、一足早く帰京。早速、午後から授業が待っているらしい。
往復の車中では、関田淳子の『モーツアルトの食卓』を読む。モーツアルトについて、音楽ではなくその食の経験を中心に語るもの。モーツアルトを通して、当時のヨーロッパの食文化を語るという視点は面白かったけれど、内容的にちょっと無理があったような気もする。
帰宅後、少々疲れている。実家の方もここ数日大変だったろうと思う。
一段落ついたということであった。


【11年6月7日】
今月下旬に、BBQパーティの計画がまとまる。梅雨最中なので、天気はどうなるかわからないけれど、楽しい時間を過ごせそうだ。
月曜日は、一日腰痛のため、授業で階段移動する(4階まで昇る授業が毎日2コマあるので)のも苦痛だったけれど、夕方病院で治療を受けたら、翌日はてきめんに楽になる。念の為、今朝は駅からの歩きをやめて、バスで通勤する。その分、職場には早く着いて、朝の時間が充分に使えることになる。
正規の授業以外に、放課後補習授業を2時間、疲れて終了。退勤する。
間つなぎのつもりで読み始めた十川信介編『明治文学回想集』が、意外に面白くて読み続けている。文字通り明治時代の日本の文学状況、さらには初期のジャーナリズムなどを、当事者達の回想という形で全体的に明らかにしようとする内容のもの。坪内逍遙「新旧過渡期の回想」、市島春城「明治初頭の新聞紙回顧」、淡島寒月「明治十年前後」と読み進めていく。職場への往復の車中はしばらくこの本で過ごすことになりそうだ。
夜は、すぐに眠くなってしまうので、充分な読書の時間が持てないけれど、日曜日に買ってきた『連歌論集・俳論集』から去来の『去来抄』を読み進めている。「言ひおおせて何かある」と言う芭蕉の言葉の意味をもう一度確かめてみたいと思っている。本来は、連句の付けの問題として語られたこの言葉が、意味を敷衍して使われているような気がするので。


【11年6月5日】
土曜日。午前中、意外と早く持ち帰り仕事終了。昼前に買い物を兼ねて「歩き」に出る。
それにしても、暑い。歩道に付けられた温度計は28度を標示している。丘陵地帯まで歩く。山の手地区は、心なしか涼しく感じる。標高がわずかとはいえ高いと、その一帯は緑が多く、全体として気温を下げているせいのだろう。
木の下影の中では、気持ちよい涼しさである。『俳句研究』夏号の、小川軽舟のエッセイの中に、そもそも日本人の感じいていた「涼しさ」とは、エアコンによる人工的なものではなく、汗が乾燥するときの気化熱によってもたらされた「涼しい」という感覚であり、それは木陰とか、風などが介在する「涼しさ」、人工物ではなく自然によってもたらされたものが、本来の「涼しさ」というものであるという主旨の内容があったけれど、確かにそうなのかもしれない、などと思う。
途中、社会人野球の試合をしばらく見物して、谷間を利用してつくられた緑豊かな公園を通り抜けて、帰宅。
昼食をとり、午後はもっぱら読書。汗をかいたので、昼の風呂に入り、湯船で半身浴しながら、送っていただいた『静かな場所』NO6を読む。田中裕明氏の書いた文章がまとめて掲載されていて、興味深く読む。
風呂から上がり、『俳句研究』夏号を読む。今回の東日本大震災について地元の俳人達の経験談がまとめて掲載されてあり、それを読む。
夕方、日が落ちて涼しくなったので、軽く近所を歩く。
日曜日。6時前、起床。昨日歩きすぎたのか、少々足腰が痛い。朝食、洗濯、掃除。
外は、高曇り状態。昨日ほどではないが、今日も暑くなりそうだ。


【11年6月4日】
金曜日。退勤後、リハビリに立ち寄ってから、合唱の練習に参加。前半部分には間に合わず。結果として、ここ数週間、曲の前半部分を全く歌わない状態となっている。
一応憶えているので、いつでも歌えるとは思っているのだが、さてどうであろうか。
来週は、1回目の指揮者レッスンとなる。フーガの部分、終曲などこちらが聴いていてもまだまだという部分が残っている。
9時過ぎに終了。真っ直ぐ帰宅する。疲労気味なので、すぐ就寝。何度か目を覚ましながらも、5時過ぎまで寝る。
土曜日。洗濯、朝食。持ち帰り仕事が一つあるので、午前中には終えたいと思う。
リハビリのせいか、腰が少し軽く感じられるので、午後は「歩き」に出てみようかと思う。
日曜日の「醍醐会」、二次会は盛況であったとHさんからのメールで知る。ちょっと高揚した雰囲気の中での酒宴になったらしい。彌榮氏は、受賞第1作として、飯田蛇笏について100枚の評論を書くらしい。どのような新見解が展開されるのか、楽しみにしたい。
関川夏央『子規、最後の八年』を読み続ける。評論と小説の中間のような内容。子規とその周辺の人物達の動きをたどっていく。現在、明治32年。1年ごとに章立てをするという形式になっている。それにしても、ぶ厚い本なので、移動の時ザックにいれて運ぶのが重い。
卓上の山田喜代春氏の6月のカレンダー、掲載句は「野あざみや落人の墓衛りをり」である。刀折れ、力尽きた落人の版画の賛という体裁。ここ数日の動きを眺めつつ、与野党ひっくるめて日本の政治はここまで劣化しているのかとほとほと呆れかえる。まさに、刀折れ、矢尽きた状態のようである。
それにしても、自・公・民・共という与野党こぞって反対するような条例が通過する大阪府も、どこか特殊な地域なのであろう。
現在「プリンセス・トヨトミ」という万城目学原作の映画がヒットしているらしいが、大阪が独立国であったという面白い発想で作られた映画は楽しめそうだけれども……。


【11年6月1日】
また、雨である。すでに入梅しているので、当然といえば当然なのだけれど、鬱陶しさは解消されない。
日曜日。『醍醐会』に参加。彌榮氏の句集『鶏』評。
二次会は遠慮して、清水さんと京都駅で、短時間お茶する。
四方山話とはいえ、俳句のことが中心。18日には、久しぶりに花軍(はないくさ)にて、歌仙を巻く予定。「花軍」とは、戯れに岩城先生のお宅に命名したものである。
『鼎座』第14号は、その後発行ということになるだろう。
辻田克巳論を書くことにしたのだが、今のところ具体的に書き出せない状態である。『鼎座』に掲載出来たらと思う。もっとも、この件はまだ岩城先生、清水さんのお二人には相談していない。
月・火・水と慌ただしい。少々疲れる。
腰痛がまたぶり返してきそうで、再び通院を始めることにする。
腰を温めて、電気をかけてもらうと、確かに楽になる。治療台に腰掛けながら、関川夏央の『子規、最後の八年』を読む。ちょっと『坂の上の雲』を読んでいるような感じ。
雨の中を帰宅。夕食を食べながら、浅酌。
『俳句研究』夏号が来ていた。震災特集など。